天龍源一郎が語る風間ルミさん「『そうはいかない!』の負けん気があった」
女子プロレスラー風間ルミさんを偲んだ「風間ルミ 追悼イベント~風間祭り(祀り)」が、3月15日、東京・後楽園ホールで開催された。この日は「風間ルミ追悼バトルロイヤル」「天龍プロジェクト参戦」「ブラックジョーカー集結」「セクシーパンサーを継ぐ者との戦い」の4試合が行われたほか、天龍源一郎、ブル中野、北斗晶らがスペシャルゲストとして来場した。
天龍源一郎は、月刊誌「BUBKA」にて、レジェンドレスラーについて語るコラムを連載中。2021年11月末に発売された「BUBKA1月号」では、風間ルミさんについて語っている。BUBKAアーカイブ、今回は特別編として、2021年11月号より「ミスタープロレス交龍録 第37回『風間ルミ』をピックアップ。(※記事の情報は発売当時のもので最新のものではありません)
体は小さくても違う格闘技から来たから「そうはいかない!」の負けん気があった
今回は9月に亡くなった風間ルミさんについて語らせてもらおうと思う。
彼女と最初に会ったのは、仕事じゃなくてプライベートだったね。三遊亭円楽師匠や仲間と飲んでいる時に「今度、可愛らしい女子プロレスラーを呼ぼうよ」って話になって、仲間の誰かが連れてきたのが風間だったんだよ。飲み仲間が後楽園ホールでいろんなプロレスを観ていたから、それで知り合ったみたいなんだよね。「ちっちゃいな、これでレスラーなの?」って思ったのが最初だったよ(笑)。
彼女は社交的で、お酒が好きだったよね。お酒というより、ああいう賑やかな席が好きだったんだろうと思う。人当たりがよくて、その場を和ませる人だったよ。その場の雰囲気を壊すとかっていうのは全然なかったよ。プロレスラーという感じじゃなくて、何て言うのかな、シャキシャキしていて、ビジネス・ウーマンのような感じだった。
でも負けん気みたいなのはあったね。「女だからって舐められたらいけない!」っていうのは所々にあったよ。150cmそこそこで、女子プロレスの中でも小柄な方だったけど、キックやシュート・ボクシングをやっていたから、彼女の中には「そうはいかない!」っていう気持ちがあったと思うよ。ホント、ちっちゃかったけど、いい蹴りをしてたもん。負けん気だけが彼女を支えていたんだと思うよ。
風間がシュート・ボクシング、神取忍が柔道……違う格闘技から来た2人がトップだったから、LLPWは「団体としては小さいけど、実力者ばかりだよ」みたいな雰囲気があったね。