本郷柚巴、夏の到来を告げるグラビアショット
昨年NMB48を卒業した本郷柚巴にインタビューを実施。卒業後も迫力満点のスタイルは健在で、難波が生んだグラビアクイーンがこの夏の始まりを爽やかに告げる。
父と娘の上京物語
――NMB48を卒業して1年が経ちました。
本郷柚巴 今日でちょうど丸1年なんです(インタビュー日)。本当にあっという間すぎて信じられないんですけど……。
――卒業した翌日からお忙しかったですか?
本郷柚巴 さすがに、つぎの日はお休みでした。ただ、卒業公演ですべてを出し切って、燃え尽き症候群のような状態になってしまったんです。だから、どこかにパーッと遊びに行ったりすることもなく、卒業して1週間くらいは家の中でボーッと過ごしてました(笑)。
――当時、「12歳でアイドルになって、普通の生活をしたことがないから、卒業後はコンビニで働いてみたい」と言ってませんでしたっけ?
本郷柚巴 言ってましたね。アルバイトがしたくて……。というか、卒業後は芸能活動を続けるつもりはなかったんですよ。お父さんとかNMB48のマネージャーさんは「絶対に続けたほうがいい」って言っていたんですけど、私の中では9割くらい気持ちが固まっていて。
――引退して普通の女の子として生きていこう、と。
本郷柚巴 はい。将来をほぼ決めていたタイミングで、今の事務所から「お話だけでも聞いてもらえませんか?」って連絡をいただいて、リモートでお話しさせてもらったんです。
――なえなのさんや森香澄さんをはじめ、注目の次世代タレントも多く所属する気鋭の事務所ですね。
本郷柚巴 もちろん、その時点で所属は決まってなかったんですけど、私の今後のことまで全部考えてくれてて、私がやりたいことを全力でサポートしてくださるのがわかって、この事務所なら活動を続けられるかもと思って決めました。
――所属が決まってからは慌ただしい日々でしたか?
本郷柚巴 そうですね。すぐ東京の事務所に行って、宣材写真を撮って、去年の7月7日に「所属します」って発表されたんです。だから卒業して1週間くらいダラダラ過ごしていたけど、そこからは結構タイトなスケジュールで動いてました。
――上京したのはいつ頃ですか?
本郷柚巴 去年の9月です。上京の日、お父さんが車で送ってくれたんですけど、夜中に大阪を出発して、東京まで8時間くらいかかりました。
――家具や家電は全部買って、新居に届く手配をしていた?
本郷柚巴 そうですね。お父さんが選んで注文してくれたんですけど、全部設置してくれました。あと、私がインテリアとかのこだわりがなくて、「ガチャガチャしてなければいいやん」みたいな感じだったんですけど、なぜかお父さんがめちゃくちゃこだわってて(笑)。気づいたら、白と黒とグレーで統一された、落ち着いた雰囲気の部屋になってました。
――独身男性の部屋のような?
本郷柚巴 色味がないです(笑)。結局、お父さんは引っ越し作業を手伝ってくれたり、ガスや水道の手続きがあって、新居に3日間いてくれたんです。で、3日目の夜、大阪に戻ることになった時、お父さんが「お風呂入っていこうかな。どうしようかな」って言うので、私が「帰ってから入るのめんどうだろうし、入りぃや」って言ったんです。で、「いや、やっぱやめとくわ」「入りぃや」「もう帰るわ」「入りぃや」みたいな会話が続いて……。私としては、ちょっとでもお父さんを引き止めたいので。
――後ろ髪を引かれまくり(笑)。
本郷柚巴 帰る瞬間も、お互いに寂しい気持ちがあるんですよ。お父さんは「頑張りやー。いつでも帰ってきていいし」って言ってくれるけど、私はもうずっと泣きそうで……。お父さんの顔を見たら涙が溢れてしまうと思って、「もう、はよ行きや!」って言って。
――ドラマのワンシーンのようですね。
本郷柚巴 お父さんが玄関のドアの鍵をガチャンって閉めたあと、誰もいなくなった部屋でひとりで大号泣しました。きっとお父さんも車を運転しながら涙を流していたんじゃないかなぁ。
――上田正樹の『悲しい色やね』が流れてきそうです!
本郷柚巴 今でも実家で飼ってる猫の写真を毎日送ってきたり、テレビ電話をかけてくるんですよ。だから、私はわりと親離れできたと思っているんですけど、お父さんのほうがまだ子離れできてない気がするんですよね。
――本郷さんは一人っ子ですか?
本郷柚巴 姉がいるんですけど、めっちゃ自由人なので、お父さんも「この子にはもう何言ってもあかんわ」ってなって。その分、妹に愛情が全集中された感じです(笑)。
取材・文/宮田英一郎