「=LOVE」SSA公演直前記念!イコラブメンバー全員が語る1万字ドキュメント一部公開
女性ファン増加に至った理由とは
デビュー翌年の2018年、アイドルグループとしての足場を固めていた=LOVEは、会場を転々としながら活動を行っていた。そんななか、5月に3rdシングル『手遅れcaution』を発売した。前の2作とは打って変わった曲調で、MVもそれまでとは違う雰囲気を前面に押し出した。
10月の4thシングル『Want you! Want you!』は転機となった一作だ。プロデューサーの指原もこの曲について、「映像にK-POPっぽさを取り入れたら一気に女性ファンが増えて。映像や衣装の可愛さでファン層って変わると実感しました」(『anan』2023年8月30日号)と述べている。
山本杏奈「3rdシングルから少しずつ女性ファンが増えていって、一番増えたのは4thかなと思います。メンバー的にも、4thの衣装がお気に入りという子が多くて、同性に刺さる衣装だったなとはすごく思います。歌詞にも、メイクのお話がされていたり。3rdで曲調を変えたのはすごく挑戦だったと思います。でも、あのタイミングだったからよかったんだなって今になって思います。初めの2曲は王道で、そっちで進んでいくのかと思わせておいて、急に振り幅を見せたわけですけど、早いうちにやっておいてよかったですね。指原さんって、この時期にこの曲という戦略を考えるのがとっても上手なんです」
大谷映美里「たしかに4thから女性が気になるグループになれたとは思います。でも、その後も6th『ズルいよ ズルいね』とか11th『あの子コンプレックス』も同性からの支持はあると思うんです。私は、女性ファンが増えたことで強くなろうと思いました。もし自分がファンだったら、って考えるようになったんです。だとしたら、強いアイドルの方が憧れの対象になるじゃないですか。そういう意識の変化はありました」
大場花菜「3rdでカッコいい路線に入って、4thでオシャレな曲がきて、イコラブは王道だけにとらわれず、いろんな楽曲で魅せられるアイドルになるんだと思って、すごく嬉しかったです。初期にそうやっていろんな魅せ方をしてきたのがよかったんでしょうね。特に4thは歌詞も女の子の世界だし、MVもかわいくて、ポップでした。誰が見てもかわいいと思える映像でしたから。あと、カメコさんの影響も大きかったです。以前はちっちゃいショッピングモールとかでイベントをやっていて、そこでカメコさんが撮ってくださると、自然光だからいつもよりキラキラした写真になるんです。それが拡散されて、女性ファンの方が増えていったんだと思います」
2019年3月、天王洲 銀河劇場での公演を訪れてみた。すると、どうだろう。ファンのおよそ半数は女性ファンが占めているではないか。学校帰りに立ち寄ったであろう制服姿の女子高生もいれば、イコラブの衣装をまねた同姓ファンもいた。しかしながら、結成初期から推しているであろう男性ファンやカメコたちもまだまだ健在で、その空間は両性が見事に共存していた。イコラブがひとつのターニングポイントを迎えていたことは明らかだった。
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