「=LOVE」SSA公演直前記念!イコラブメンバー全員が語る1万字ドキュメント一部公開
指原莉乃をプロデューサーに起用し、2017年4月に誕生したアイドルグループ「=LOVE」。今では女性ファンからの厚い支持を集め、メディアへの露出も増え、“イコラブらしさ”を確立しつつある彼女たち。“王道”と形容されることも多く、結成当初は自分らしさとは、「アイドルとは何か」を模索していた。個人としてもグループとしても度重なる転換点を乗り越えることで、結束を固くし、信頼関係を築いていった。そして、この6年間で掴んだアイドルとしての自信を胸に、10月に立つさいたまスーパアリーナ(SSA)の舞台。“全員主役”の10人の物語は、さらなる上昇曲線を描きながら、また新たな展開へと動き出す。
初の武道館――1つ目の転換点
「絶対に泣かない」
リーダーの山本杏奈はこう誓って、日本武道館のステージに立っていた。2023年3月2日のことだ。
山本がそう心に決めていたのには理由がある。遡ること2年前、2021年1月16日、=LOVEは初めて日本武道館のステージに立った。それはコロナ禍真っ只中。外出するにはマスクが必需品で、イベントの開催すら是非が問われていたが、客を1席間隔に入れること、歓声を上げないことなどを条件に開催自体はアリになっていた時期だった。そんな状況で=LOVEは九段下の憧れの地に立っていた。
山本杏奈「キャパは半分でした。それでも私はすごく感動しました。その日はリハーサルから泣きすぎてしまって。指原さんの言葉を少しでも聞いたら、自然に涙が出てくるような状態でした。なぜだろう、情緒がおかしくなっていました。それくらいすごい場所に立っていると思いました。メンバーもみんな泣いていましたね。ただ、メンバーが泣き止んでも、私だけはまだ泣いていました。スタッフさんやメンバーと話したら、また泣く。その繰り返しでした」
山本がそう語るのには理由があった。
山本杏奈「あの日は、12人で立てるのは最後だって、みんなわかっていたんです。リハでも泣いていたし、終演後も泣いていました。それは納得できるステージにならなかった悔しさもあったし、指原さんがかけてくれる言葉の優しさもありました。いろんな感情がぐちゃぐちゃになっていました。映像で見返してもらえばわかりますけど、あの日の私、目が腫れているんです。それも後悔の原因のひとつでした。その時に次の武道館では絶対に泣かないぞって決めたんです」
佐々木舞香「私、一度だけ他のアーティストさんのライブを観に行ったことがありました。2階の端の席だったんですけど、どこからでも観やすくて、いい会場だなと思いました。印象に残っているのは、(諸橋)沙夏のソロ曲『My Voice Is For You』。ペンライトが全面緑で、すっごい感動しちゃって。自分の出番がすぐなのに、大号泣しちゃって大変でした」
野口衣織「初めての武道館は半分のキャパで、コールも送れない。なので、クラップで皆さんが盛り上げてくださいました。1曲目が『=LOVE』だったんですけど、その時点で大泣きです(笑)。嬉しくて、感動しました。私、楽曲に感情移入して泣くことはあるんです。でも、その状況に感動して泣くのは初めてでした。(髙松)瞳の煽りがまた、いいんですよ。泣きそうな声をしていたんです。瞳が泣くなんて、ものすごく珍しいことだったから、『瞳ぃ~!』って(笑)」
初の武道館から2年と2カ月で、=LOVEは急速に自信を身につけていた。大舞台に堂々と立てた。10月18・19日にはさいたまスーパーアリーナに進出する。アリーナクラスを埋められるグループになれた理由は何だったのか。その理由を探す旅に出ることにしよう。
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