乃木坂46久保史緒里「風化させないために伝えていかなければならない」津波で流された祖父母宅跡を訪問
乃木坂46・久保史緒里の1st写真集『交差点』(集英社)が、7月11日(火)に発売された。この日、都内の書店で出版記念記者会見が執り行われ、久保がインタビューに応じた。
今回は、大好きな地元東北という思い入れの深い場所と、今の生活拠点である東京を行き来する中で垣間見える久保の、今までに見たことの無い素の表情を、1年以上かけて丁寧に余すことなくとらえたドキュメント作品ともなっている。
ロケ地の中で思い入れ深い場所について久保は、写真集の中から見開きページを提示し「この写真は、父の地元である宮城・田代島で撮影をさせていただいたんですけど、私の真後ろのこの場所っていうのが、元々父の実家があった…祖父母の家があった場所で、それが東日本大震災の津波で流されてしまった場所なんです。その話はもちろん当時、家族からも聞いていて、だけど自分の目でなかなか見に行くことができていない中で、どうしても自分の目で見ておきたい気持ちがすごくあったので、今回、幼少期の写真を握り締めて、母に『この写真のどこに家があったんだよ』っていうのを聞いて行ってみたんです。
実際に行ってみて、海沿いの海に一番近いところにおうちがあったんですが、どこにあったのかっていうのが分からない時に、現地の方に聞いたらもしかしたら分かるかもしれないっていうことでお話を伺って、祖父の名前を言った時に、このおうちの場所を教えてくれて、『ここにあったんだよ』っていうお話とか、『ここまで津波が来て…』っていう当時の貴重なお話を聞くことができました。
元々このカットは、最初の段階では(掲載写真の候補に)入ってなかったんですけど、私の希望でどうしても入れたいっていうお話をさせていただきました。それは東北出身の身として、この写真集を通して、東北の素晴らしさだったり、東北らしさみたいなものを詰め込みたいなって思っていた中で、今まではそういう話題を自分から口にすることがいいのかなっていう感情が上回ってしまっていたんですけれども、東北出身として写真集を出させていただけて、さらに東北で撮影ができるとなった時に、こういう出来事を風化させないために伝えていかなければならない使命があると思うので、このカットを入れたことで、今一度皆さんに向き合っていただくきっかけになったらいいなという思いで入れさせていただきました」と、日本人にとって、そして東北の人たちにとって決して忘れてはならない思いをしっかりとした口調で伝えた。
そんな写真集には、美しい東北の姿も数多く収められている。「オススメの場所は?」との問い掛けに久保は「本当に1年、東北のいろいろな場所に行かせていただいた中で、山形県の尾花沢市に徳良湖(とくらこ)っていう場所があるんですけど、そこは冬と秋の2回訪れていて、この徳良湖という場所は、本当に季節によって見える姿・景色が変わって、いろんな表情を見せてくれる場所なんです。冬には雪が積もって、そこに白鳥が集まってきたりするんですけど、秋にはすごく紅葉がきれいで、その様子が水面に映っている感じがすごく美しかったりだとか、そういう違う表情をこの写真集の中でも楽しんでいただけると思うので、そこはぜひ皆さんに訪れていただきたいですし、私自身、幼い時に祖父のトラックに乗せてよく連れて行ってもらった本当に思い出の場所なので、それもあって撮影がかなった場所でもあるので、皆さんにぜひ一度その景色を見ていただきたいです」と、うれしそうにアピールした。
まもなく7月14日には、22歳の誕生日を迎える久保。その抱負を問われ「15歳で乃木坂46に入ったので、“もう22歳なんだ~”っていう気持ちがすごく大きいんですけど。メンバーによく二十歳になってから本当にあっという間だよっていうのを言われてて、本当にあっという間に22歳が来たなっていう気持ちなんですけど(笑)。これまでいろんな舞台だったり映画だったり、いろいろな形で乃木坂46っていう名前を背負って、個人として外に出てお仕事をさせていただくっていうことのプレッシャーとか責任感みたいなものの重さをすごく知る機会があったので、この22歳っていう期間は、もっともっと乃木坂46っていう名前を背負って、いろんな場所に行けるぐらい強くなりたいなと思います。女優業…すごく魅力的だなと思っているので、まだまだですけど、もっと頑張りたいなと思っている一つなので、いろんな作品に出合えたら幸せだなと思います」と、さらなる飛躍を誓っていた。
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