“48グループ”垣根を越えた交流へ高まる機運
9月から10月にかけて各地で精力的に行われた48グループの単独公演。新公演や新メンバー募集、組閣、卒業などの発表を含め、連日、話題に事欠かなかった。各グループがそれぞれ奮闘する中で、やはり見たいのがさまざまな垣根を取り払ったグループ間の交流だろう。その機運が徐々に高まっているかもしれない。
「S」の猛攻
今月の「へそ」は48グループのコンサートレポートと、ある提言をする。
まずはSKE48から。9月24日の昼に古畑奈和卒業コンサート、夜に須田亜香里卒業コンサートを、翌25日には14周年コンサートを開催した。
卒コン前日の23日から列島には台風15号が接近しており、同日夜から静岡県内を走る東海道新幹線が軒並み足止めを食うという事態が発生。翌24日の昼にならないと新幹線も在来線も開通しない見込みだったため、私は早朝から塩尻(長野県)経由で名古屋入りした。同じルートで移動していたファンも何人かいたが、開演15分後にどうにか日本ガイシホールに到着した。
台風の影響か、空席が散見されたが、実に古畑らしい卒コンだった。主役の古畑をもてなすことがメインテーマだった。MCでの「SM萌え台詞」などは最たるものだった。
古畑は全曲に出演。サックスの演奏、高柳明音のサプライズ出演、選抜総選挙でランクインした楽曲などで客席を楽しませ、自身もたっぷり楽しんだ。卒コン恒例のロングスピーチがなかったのも、湿っぽさを嫌う彼女らしかった。
須田卒コンは、自身が影アナから泣きそうだったこともあり、一転してウェットな空気に。『恋を語る詩人になれなくて』では3列目上手で歌い始め、後半ではフロントに立つという演出。先輩の間をかきわけて這い上がってきた須田の歴史を1曲に凝縮した。OGの松村香織と歌った『ここで一発』では積極的であることの大切さを後輩に伝えた。スピーチも須田らしい長さで締めた。同期の盟友・木﨑ゆりあの登場も卒コンに花を添えた。
翌日の14周年コンサートは、須田と古畑抜きで行われた。現有勢力で何を見せてくれるのか。それがテーマだった。
この日の目玉は、シングル29曲連続披露だった。30枚目のシングルリリースを目前に控えるこの時期には、うってつけの企画だ。ノンストップの披露は過去にもあるが、周年コンサート、そして30枚目というキリのいいタイミングにおいてはベストアンサーだった。DA PUMPやDJ KOO、東京女子プロレスの伊藤麻希、TEAM SHACHIの登場も企画に華があった。
終盤の発表は9期生以下の新世代コンサート、6期生の10周年コンサートの開催、愛知県の飲食店応援プロジェクトの実施、そしてチームKⅡの新オリジナル公演の開催だった。
KⅡリーダーの太田彩夏は、「高柳明音さん! チームKⅡの新公演は『ラムネの飲み方』公演を超えます!」と宣言。今年5月からリーダーに就任した太田は、いきなり大きな試練を迎えた。本誌ではKⅡが新公演を迎えるまでの様子を詳報する予定だ。
文/犬飼華
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