SKE48 チームSが必要としていたもの、振付師牧野アンナ氏を抜擢
――あの日は7D2と8期生がパフォーマンス対決をして、先生は審査員でしたが、ご覧になっていかがでしたか?
牧野アンナ みんなすごくいいものを持っているのに、勘違いしているんじゃないかと思いました。初期のチームSがすごかったと思っているんじゃないかなって。どこがすごいと思っているのか、その捉え方の部分ですね。おそらく激しく踊るのがすごいと思っているんじゃないかな、と。だから、あの日は全部が全部、硬いんです。一生懸命感を激しさで表現しようとしていました。だとしたら、「それは違うんだけどなぁ」と思いながら見ていました。ダンススキルでいったら、1期生よりも今の子たちのほうがあるんですけど、その力みに対してモヤモヤしましたね。
――Zepp Nagoyaのライブが懸かっていたことと、アンナ先生が審査員という御前試合でもありましたから、力むのも無理はないんですけどね。レッスンの初日はいかがでしたか?
牧野アンナ 面白かったです。やりがいを感じました。これからものすごく変わるなと思いました。チームとして何もやっていない状態とも言えました。
――先生はSKE48の1期生や=LOVE、≠MEなど、本当の初期段階からレッスンを見ることもありますが、そうでない子たちを教えるのとは違いますか?
牧野アンナ その「何もない」がゼロの子たちのほうが教えるのが楽なんです。ある程度の経験があって、「何もない」子を教えるほうがはるかに大変です。ただ、4年前にアンナ公演(牧野アンナプロデュース「ヤバイよ! ついて来れんのか?!」公演)をAKB48でやらせてもらったんですけど、あの子たちが死ぬほど大変だったので(笑)。それと比べれば、チームSは柔軟性があって、変われると思いました。
――レッスン初日に睨んでくる子はチームSにはいなかったんですね(笑)。
牧野アンナ そうですね。睨んでくるタイプはまだいいんです。4年前は何も響かない人がほとんどでした。何を言ってもエンジンがかからなくて、どうしようかなと思って、どうやって力ずくで持ち上げようかと必死に取り組みました。でも、今のチームSは私の言葉もすっと入っていくので、変われる要素があるなと思いました。
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取材・文/犬飼華