2022-04-08 17:00
笑いに貪欲 NMB48渋谷凪咲、バラエティーセンス光る立ち回り
その後、渋谷は沢口靖子の誇張したモノマネを披露。ザコシがフリで、渋谷がオチに回っている。番組グッズを考えるコーナーでも、ザコシがフリで、渋谷がオチだった。
それもこれも、ザコシが番組という名の試合を成立させるためにあえて受け身に回っているわけだが、プロレスの試合ではヒールが試合を作り、ベビーフェイスはその流れに乗るものだ。昔、悪役レスラーの著書にそう書いてあったのを思い出した。
これまでいくつもの地上波の番組で立証してきたように、渋谷の繰り出す技はトリッキーだ。しかしながら、笑いについて四六時中考えていないと思いつかないようなことを平然と口にするアイドルでもある。大阪育ちで、芸人のラジオを何本も好んで聴いているという。笑いには貪欲だ。ザコシ的には受け身を取るのも一苦労だとは思うが、両者の力が不思議とかみ合っているように見えた20分間だった。
文●堀越日出夫