ラストアイドルとは何だったのか?三拍子(高倉陵・久保孝真)×吉田豪、テレビには映らない少女たちの過酷な舞台裏を語る
吉田豪 特に過酷なのが、あんなに長いうえに地上波のバトルじゃないから、世間にそれがほとんど届いてないつらさもあるってことで。
久保孝真 そうなんですよ……。
吉田豪 あんなにしんどいのに。
高倉陵 しんどいんですよ。
吉田豪 しかも、地上波で流すときは権利の関係で歌を使えないから魅力も伝わりづらくて。
久保孝真 そうなんですよね……。
高倉陵 1日12時間ぐらいやって、それが15日間あって、地上波で観たら30分番組1本。もう腰抜けましたもん。僕らが映る映らないは関係ないけど、あの子たちあんなに頑張ってたのにって。まあそれはテレビとの兼ね合いっていうことはわかるんですけど。
吉田豪 ダンスバトルでもオリジナルの音を使えないから地上波だとまったく合わない音でダンスしてることになってるのを観ると、この過酷さがどこまで伝わってるのかなって。
久保孝真 難しいですね。伝わんねえなあ。
高倉陵 テレビだけ観た人はそこまで感情移入できないですからね。最初の立ち位置決めるバトルは感情移入できてたんですよね。
吉田豪 完全にテレビ用に作られていたから。
久保孝真 『サバイブ』も最初にお話をいただいたときに「こういう企画をやります」「たいへんそうですね」「いや、あなたたちがMCやるんです」って言われて、「いや無理っすよ!」と。そしたら「とにかく明るく振る舞ってくれ」って。「明るく振る舞う!?」と。
吉田豪 絶対みんなしんどい思いをしてるから。
高倉陵 そうそうそう。
久保孝真 結局、やってる子も観てる子も制作側も全員がつらい三角形だから、このトライアングルをどうにか円にしてくれないかって。
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