乃木坂46秋元真夏「飛鳥が泣いているのを見て『ウザい』と思われてもいいから近くにいてあげたいと思った」
乃木坂46・秋元真夏&齋藤飛鳥にインタビューを実施――。長い夏を締めくくったのは齋藤飛鳥の涙と沈黙だった。そして、そこに至るまでの新センターの不安と重圧の日々を、秋元真夏はずっと近くで見続けていた。アイドルとしてのスタンスも歩んできた道のりも違う二人は、なぜお互いを心から信頼しあえるのか? その理由を本人たちに聞いてみよう。(BUBKAアーカイブ…今回は、2016年11月号より乃木坂46・秋元真夏&齋藤飛鳥をピックアップ。記事の情報は発売当時のもので最新のものではありません)
沈黙の理由
――今日は8月30日の神宮球場公演で大団円を迎えた『真夏の全国ツアー2016』を振り返りつつ、ツアーを通じてぐっと距離が縮まったと思われるおふたりの関係性を掘り下げていけたらと思っています。まずは全日程を終えての率直な感想から聞かせてもらえますか?
秋元真夏 毎年全国ツアーをやらせていただいているだけに、前の年と同じようなものじゃダメなんだっていう気持ちがメンバー間にすごくあって。そんななかで、やっぱりそのときの最新シングルでセンターを務めているコがツアー全体を背負うようなところがあると思うんです。特に今年はそれを強く実感していて、飛鳥がセンターとしてグループをまとめようとしているのをうしろから見ていて常に感じていました。
齋藤飛鳥 センターに選ばれたとき、いちばんの不安要素が全国ツアーだったんです。毎年全国ツアーをやらせてもらっているけど、去年よりも上のものを届けたいっていうのは毎回みんな意識して取り組んでいて。そんなタイミングで私がセンターとしてツアーを回ることになって……うーん、すごく楽しかったんですけど、いままでのツアーのなかではいちばんいろんなことを考えましたね。
――齋藤さんはツアー最終公演の最後、センターを務めた『裸足でSummer』が始まってすぐに感極まっていましたね。
齋藤飛鳥 私はふだんあまり悩み事を相談しないタイプなんですよ。でも、地方公演のあいだは誰かに相談をしたくなるぐらいにいろいろな悩みを抱えながらやっていて。そんななかで地方公演が終わって私の役目も一区切りして、神宮球場の3日間はまた別物のバースデーライブだから不安やプレッシャーもそんなになかったんです。でも、『裸足でSummer』が始まる直前に私がセンターに立つまでの経緯をまとめた映像を流してもらって、もうその時点で申し訳ないやらありがたいやらでぐちゃぐちゃになってしまって。しかもステージに出て行ったら、いままで見てきたなかでもいちばんっていうぐらいにファンのみなさんが一生懸命タオルを掲げてくれていて……私は幸せ者だなって思いました。地方公演ではネガティブな気持ちから流れてしまった涙が多かったけど、あのときはうれしい涙でしたね。