乃木坂46与田祐希からにじみ出る“祐希感”「勇気を出してバッサリ髪を切ってみた!」
2月21日(月)から23日(水)にかけて、約1年半ぶりに「乃木坂46時間TV」が開催される。そこで今回は、その復習編として、前回配信された「乃木坂46時間TV」内のコーナー『乃木坂電視台』のいくつかを誌面記事で振り返る。
山下美月「山下美月の1人でMV作ってみた!#拡散希望」
続いての「#乃木坂電視台」?
— 乃木坂46 (@nogizaka46) June 20, 2020
16人目は、#山下美月
「山下美月の1人でMV作ってみた!#拡散希望」
拡散希望です!!
ハードルを上げすぎずに、楽しみにしていてください!
by山下美月#ABEMA#乃木坂46#welovenogizakahttps://t.co/8pE809sen7 pic.twitter.com/Dfn2c1uFcK
現実と夢の対比
山下美月は今回の電視台で乃木坂46『自分じゃない感じ』のオリジナルMV制作に挑戦。この曲は、シングルに収録された3期生楽曲の中で唯一MVが制作されておらず、彼女はこの機会に企画からストーリー考案、絵コンテ制作、主演、撮影などひとりで何役も務めている。
山下が出演するテレビドラマ&映画『映像研には手を出すな!』の漫画原作者・大童澄瞳氏はこの企画について「着眼点がすごいですよね」と語る。
「絵コンテを前もって用意しているというのは良いことですね。自分の身の回りにあるスマートフォンとか使って撮影するというのも、すごくよくて。こういう機材でしか撮れないみたいな、そういう凝り固まったものがないので、それでなんでもできているというのはありますよね。普段から興味を持っていないとできないと思いますし、周囲にアンテナを張っていることがわかりますよね。
MVって真ん中に音楽がずっとあるので、構成はしやすいんですよ。しかもテンポよくつなげていくと、ちゃんと形になる。この場合、曲のテーマがあって、しかもテーマに合わせたストーリーを落とし込んでいくという、かなりハードルを上げたチャレンジングなことをしているなと思います。にもかかわらず、うまく構成できているし、アイドルとしての自分や応援する側のビジュアル、アイドルグループとしてのほかのメンバーも同時に演じてみるとか、これを短期間で撮って完成させたのは本当にすごいです。」
山下が「自己肯定の曲」と捉えるこの曲のMVにおいては、就活中の女子大生と彼女が飼う猫が中心となりストーリーが進行していく。この対比についても、大童氏は感嘆の声を上げている。
「就活中の女の子という現実と、アイドルになってみたいという漠然とした夢との対比。かつ、就活がうまくいかずマイナスな気持ちを抱えるリアルの自分に対して、プラス思考の自分を擬人化して猫に置き換えている。この発想で物語を作ろうとするところが、ストーリーを作る上での重要な要素をしっかり押さえている。さらに擬人化した猫は、ポジティブさで自分を励ましていくという役割で、アイドルの本質が表れている気がします。そこが彼女にしか作れないものだと思いました。MVの中では映像研のコミックやポスターも使ってくれていましたが、もし映像研の撮影を通じてこういうクリエイティブなことにより興味を持ってくれたのなら、こんなにうれしいことはないですよね。個人的にも、こういう映像研的なことを電視台でやってくれたのがうれしくなってしまいましたし。ラジコンや360度カメラを使うとどういう絵が撮れるとか、どういう効果が出るとか、いろいろ試したんでしょうね。
特にポストに履歴書を投函するシーンは、希望と決断を表していて、晴れやかな気持ちで前向きになっているし、すごく清々しい気持ちを出している。その構成含めて素晴らしいですし、こういう経験や知識が蓄積されていくと、映像作家にどんどん近づいていけると思うので、今後もぜひチャレンジは続けてほしいですね。」
乃木坂46の一員になって間もなく4年が経とうとするこのタイミングに、意外な才能を発揮することとなった山下。マウスのCMでのメンバーのダンスコピーや過去のMVパロディ、3期生メンバーのアピールなどグループ愛も強くにじみ出たこのオリジナルMV制作を通じて、さらなる高みを目指す。
コメント協力/大童澄瞳 文/西廣智一