「努力の天才」日向坂46松田好花、26歳の現在地━━今や年間テレビ出演回数100本超え、聴取率首位キープの“売れっ子”の8年間の軌跡

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本日4月27日(日)、日向坂46の松田好花が26歳の誕生日を迎えた。
近頃は「蕎麦打ちMC茹で太郎」や「ふんふんごま」、「名物クレーマー」改め「改善アドバイザー」など、ラジオや冠番組で多くの二つ名が用いられがちな彼女。公式グッズのあだ名推しマフラータオルでは、「ヤホス」という彼女の挨拶が採用されてもいる。表紙巻頭を務めた『BUBKA4月号』(2024年2月発売)では「努力の天才」というキャッチコピーが与えられていた。
当サイトでは、『日向坂46・松田好花のオールナイトニッポンX(クロス)』や『日向坂で会いましょう』での彼女の活躍ぶりを毎回のように取り上げており、「喧嘩仲間」としてごく一部の読者の方に親しんでいただいている(気がする)。本来であれば彼女の生誕を記念してひと暴れすべきかもしれないが、今回は「努力の天才」という視点から彼女の魅力に迫ってみたい。
松田は「努力の天才」という称号について、ラジオで「恥ずかしすぎるよ、さすがに。『イジってるんじゃないかな』って思っちゃう」と謙遜していた。しかし、過去には彼女自らが「努力の天才」と周知されることを予期したかのような言葉を発信している。それは5thシングル『君しか勝たん』(2021年5月リリース)に収録の松田個人PV『真夜中の松田さん』でのこと。赤ジャージに丸メガネ、ちょんまげヘア(松田曰く、おんぷちゃんヘア)姿の松田が、ラジオを聴いて元気になる姿を描いたPVなのだが、そこで彼女は「私は日向坂46の松田好花。アイドル、まれに見る“努力家”~」と語っている。約4年前に自分から発信していたことから、彼女が「努力の天才」と呼ばれるのは時間の問題だったようだ。そんな『真夜中の松田さん』では、もう1つ印象的なフレーズが登場する。PV中に松田が歌う『好花deNight』の「このまま終わる好花じゃないぞ」という歌詞だ。
『真夜中の松田さん』のPVが収録されている『君しか勝たん』のリリース前、松田は眼科系の病気を患い、2020年9月から同年12月24日の「ひなくり2020」まで休業を余儀なくされた。治療は2021年7月まで続き、治療完了を報告したブログで彼女は「このまま終わる好花じゃないぞ!!!(個人PVの“好花deNight”でお気に入りの歌詞です)」と綴っていた。『真夜中の松田さん』はラジオ好きな松田を表現するだけでなく、起死回生を誓った歌でもあったのだ。
休養期間中の松田は3日に1回、メッセージアプリを更新。万全の状態ではない中でも彼女は、ファンを手放さない努力を惜しまなかった。また、コロナで思うように活動ができない状況では、動画編集を覚えてゲーム動画を送ったり、絵しりとり動画の毎日投稿、ステイホームで運動不足のファンに向けてラジオ体操動画を届けるなどして、ファンが楽しめる工夫を欠かさなかった。
また、冠番組でも松田の「努力の天才」たるエピソードがある。『日向坂で会いましょう』の前身番組である『ひらがな推し』時代、番組MCのオードリーによるキン肉マンハラスメント(ボケや例えでキン肉マンネタを披露)が横行しており、キン肉マン企画が開催された。その企画に松田は、漫画全巻を読み込んで収録に参加。キン肉マンの本名を聞かれて「キン肉スグル」と即答し、その由来についても「森川卓みたいな」(正しくは元巨人の江川卓)と、名前こそ間違っていたもののほぼ正解し、オードリーに印象を残していた。そんな彼女の愚直な姿勢について、2024年11月放送の『オードリーのオールナイトニッポン』で春日俊彰は、「素質があった。『キン肉マン』全巻読む、というのも気になるというか」と、その後の活躍に繋がっているという。
さらに、グループの公式YouTubeチャンネル『日向坂ちゃんねる』には、「松田家のお正月」と題して、日向坂46と縁がある宮崎県や、北海道への家族旅行が収録された動画がある。松田はブログで「お正月の様子を全メンバー撮影したのですが、プラスして動画を撮りたいメンバーは自由に撮ってきて良いとのことで、『これはチャンスだ!』と思い、松田家で腕をぶん回して撮ってきました!!笑」と語っており、お正月休みの家族旅行さえも自己プロデュースに活かすほどの仕事人間。与えられたものでやりくりするのではなく、目の前にあるチャンスを自分から掴んでいく。このスタンスで彼女は、約8年間のアイドル人生を走り続けてきたのだ。
そんな松田の根底には、けやき坂46時代の悔しい過去がある。今でこそファン交流イベントは即完売の松田だが、加入当初の彼女は他メンバーの握手券が完売して追加枠が出る中、彼女だけが売り切れず、楽屋で一人待っていたことがあったという。日向坂46への改名後も『キュン』『ドレミソラシド』と1、2作目で3列目のポジションを経験。危機感を持った彼女は「前に行きたい」「一次完売したい!」という気持ちをブログなどで正直に発信し、その結果、一次完売を達成。3作目の『こんなに好きになっちゃっていいの?』で2列目に前進した。全員選抜時代からフォーメーションの列を選抜のようにとらえていたと語る彼女は、自分の立場を冷静に見極め、その上でギラギラと高みを目指していたメンバーだった。
その努力が実を結んだのが2023年。10thシングル『Am I ready?』での表題曲初フロント入りを達成し、2ndアルバム『脈打つ感情』収録の二期生曲『自販機と主体性』では初センターに抜擢。加入から約6年、「このまま終わる好花じゃないぞ」宣言から約4年で手にした結果だった。
2024年には『日向坂46・松田好花のオールナイトニッポンX(クロス)』の開始や1st写真集『振り向いて』の上梓に加え、外番組へのゲスト出演も増加。『THE TIME,』(2025年3月まで火曜日レギュラー)や『ひなあい』、音楽番組などのグループ単位での出演を含めると、出演本数は年間100本超えを達成。「けやき坂46」時代、同期に遅れをとった彼女の姿はもうここにはない。3列目から1歩ずつ、日向から届く一筋の光を一本ずつ掴み続けたことで、今の彼女は照らされているのだ。
そして現在、グループの中心を担った一期生が卒業し、二期生が一番上となった新生日向坂46に、松田好花がいることがどれだけ心強いことか。最年長メンバーとして後輩を見守るなどという、そんな半隠居人みたいな考えを彼女は持っていない。『Am I ready?』のフロントから『君はハニーデュー』で2列目になった際、彼女はメッセージアプリで「立ち位置に悔しさはあります」と伝えており、松田好花はまだまだ上を目指している。『B.L.T.11月号』(2024年9月発売)では、メンバーの卒業が相次ぐ中で、「今の日向坂を放っておけない」と、グループへの忠誠心と更なる向上心を示していた。自分にできることをただひたすらに精進してきた彼女が「努力の天才」として後輩たちを導く姿に期待したい。
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