日向坂46「東村芽依卒業セレモニー」、泣き虫だった彼女の思い出の曲とラストメッセージ
1月25日、アイドルグループ・日向坂46の東村芽依の卒業セレモニーが、幕張イベントホールで開催された。日向坂46の前身グループ・けやき坂46(通称・ひらがなけやき)の一期生として、2016年にデビューした東村。「猫」と自称するほどの猫キャラに加え、「5歳児」とも呼ばれる天真爛漫な言動で、グループ内外の人々に愛されてきた。また、本物の猫を思わせる身体能力の高さをいかして「SASUKE」にも挑戦するなど、日向坂46の多面的な魅力の一翼を担ったメンバーでもある。そんな彼女の卒業イベントは、バラエティブロック、ライブブロック、そして卒業セレモニーからなる、盛りだくさんの催しになった。
アンコール明けには、東村のこれまでの活動における印象的なシーンに、本人からのメッセージを載せたVTRが流された。
「泣き虫な私へ。小さな頃から体を動かすことや走ることが大好きな子どもだったね。でも、泣き虫でした。ひらがなけやきのオーディションを受けたのは、そんな自分を変えたかったから。でも、やっぱり、よく泣いちゃいました。
そんな泣き虫だった自分に悩んだ時もあったけど、メンバーがいつも近くにいてくれました。みんなと一緒にいると、安心して甘えちゃう自分がいました。坂道を駆け上がるグループ活動の中で、私が自信を持てたこと。それは、ダンスを踊ること。踊っている時だけは涙を流さなかったよね。だから、私はみんなと踊る瞬間が大好きでした。
泣き虫だった私へ。たくさん泣いちゃったけど、ずーっと楽しかったよね。東村芽依より」
そしてステージ上に東村芽依が登場。たっぷりとフリルが施されたピンクのドレスに身に包んで、今度はファンを前にして、用意してきたスピーチを読み上げた。
東村芽依スピーチ
「今日は、みなさん、会場まで来てくださり、配信で見てくださってるみなさんも、本当にありがとうございます。私は、話すのが苦手なのですけども、伝えたい思いを書いてきたので、話させてください。
私は2016年の5月に、ひらがなけやき(けやき坂46)のオーディションに合格してから今日まで、約9年間、活動してきました。ひらがなけやきの頃は、Zeppツアーで漢字欅(欅坂46)さんの曲を、カバーして披露させてもらったり、漢字さんの妹グループとして活動できたことも貴重な時間でした。
活動の中で、楽しいことの方が多かったけど、私はすごい初期の頃から泣き虫で、たくさん泣いてばかりで、自分でも、アイドル向いてないかもって思ったりとか、しんどいときもあったんですけど、応援してくださるみなさんのおかげで、今日まで頑張ることができました。いつも優しいおひさま(日向坂46ファンの愛称)のみなさんが大好きです。ありがとうございます。
メンバーのみんなもすごい優しくて、温かくて、本当に家族みたいな同期とか、頼もしい後輩がたくさん入ってくれて、みんなに出会えてほんとにそばにいるメンバーがみんなでよかったなって思ってます。アイドルになって、貴重な経験をたくさんさせていただきました。いつも支えてくださったスタッフのみなさん、本当にありがとうございます。今日もこうして、東村芽依の卒業セレモニーとして素敵な機会をいただけて、ほんとに感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございます。みなさんにこうして、感謝を伝えることのできる場をいただけたことが、ほんとに幸せだなと思っています。
ほんとに私は泣き虫だったんですけど、今日は笑顔で終わりたいと思います(拍手)。これからも私は、笑顔で、元気で過ごしていきたいなって思いますので、みなさんも、幸せ、ニコニコで過ごせることを願ってます。これからの日向坂をとっても私も楽しみですし、わくわくです。約9年間、本当に、本当に、ありがとうございました(拍手)。ありがとうございます。日向坂46、東村芽依より」
ここで、残る一期生の佐々木久美、佐々木美玲、高瀬愛奈が登場。東村の「ほんとに好きな曲を、一期生のみんなでやりたいと思います」という曲フリで、「⻘空が違う」をパフォーマンスした。この楽曲は欅坂46のユニット曲だが、まだけやき坂46の持ち歌が少なかった頃にライブで披露していた思い出の一曲。一期生の4人は、ピンクのひまわりを手にして歌った。
続けて、けやき坂46が初めてもらった曲「ひらがなけやき」を披露。途中から二期生も参加した。会場は東村のペンライトカラーのピンク色と、けやき坂46のグループカラーだった緑色に染まり、まるで春から新緑の季節に移るような光景になった。
短いMCを挟み、この日最後に歌った楽曲は「JOYFUL LOVE」。東村はトロッコに乗り込み、スタンド席の通路を一周しながら、ファンとゆっくり最後のコミュニケーションをした。そしてメインステージに移動し、涙をこらえながらファンに語りかける。
「私はアイドルになって良かったなって思います。アイドルとして活動した9年間は、私にとって宝物です。これからも日向坂46、よろしくお願いします。今日はありがとうございました」
最後に、メンバーひとりひとりから東村に花が贈呈される。四期生の藤嶌果歩、三期生の山口陽世、二期生の金村美玖、そして一期生の3人からは、東村との思い出とともに感謝の言葉が伝えられた。
本人もスピーチで語っていた通り、加入当初は泣き虫で、「すべての感情表現が泣くこと」(佐々木久美)とまで言われるほど涙もろかった東村。しかし、今日の開演前の影アナで「みんなで笑顔でいくよ!」と宣言した通り、最後まで笑顔を崩さずステージから降りた。17歳で加入した少女の9年間の成長を、ファンはしっかりと見届けた。
4月5日、6日には、横浜スタジアムでグループの周年ライブである「6回目のひな誕祭」が行われる。残る3人の一期生も既に卒業を発表しており、今、グループの姿は大きく変わりつつある。日々変化していく日向坂46とメンバーの成長を見届けたい。
日向坂46「東村芽依 卒業セレモニー」」セットリスト
M1 どうする?どうする?どうする?
M2 君に話しておきたいこと
M3 Cage/ノックをするな!/10秒天使(メドレー)
M4 見たことない魔物
M5 この夏をジャムにしよう
M6 世界にはThank you!が溢れている
M7 夏色のミュール
M8 ソンナコトナイヨ
EN1 ⻘空が違う
EN2 ひらがなけやき
EN2 JOYFUL LOVE