2024-12-27 12:00

「アイドルになって良かった!」日向坂46 加藤史帆が東京ドーム卒業公演で咲かせた大団円の『ハッピーオーラ』

日向坂46「Happy Magical Tour 2024」東京ドーム公演より
日向坂46「Happy Magical Tour 2024」東京ドーム公演より
Ⓒ上山陽介
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12月25日・26日の2日間にわたって開催された、日向坂46の「Happy Magical Tour 2024」の東京ドーム公演。25日には一期生・加藤史帆の卒業セレモニーが行われた。セレモニー開始前に流れたVTRで彼女は、「そんなにしんみりしないでください! 最後にかとし(加藤の愛称)と最高の思い出作りましょう!」と語っていた。その言葉通り、普段と変わらないマイペースな彼女からは、日向坂46の代名詞である「ハッピーオーラ」が溢れていた。

ライブ本編終了後、おひさま(日向坂46のファンネーム)のアンコールを受け、メンバーから加藤、そして加藤からメンバーに向けてのメッセージVTRが流れた。そして、ライブの開幕を告げる『Overture』が再び会場に響き渡ると、自身のサイリウムカラーである青色のドレスに身を包んだ加藤が登場。センターステージに向かう彼女の表情は晴れやかで、ファンに見せる笑顔は普段と変わらない空気感を漂わせていた。そして、自身のソロ曲である『男友達だから』を歌い上げた。

日向坂46「Happy Magical Tour 2024」東京ドーム公演より
日向坂46「Happy Magical Tour 2024」東京ドーム公演より
Ⓒ上山陽介

ソロ曲を歌唱する加藤の姿を見て、筆者は「彼女はもっと歌う機会を望んでいたのではないか?」と感じた。日向坂46には、前身の「けやき坂46」を含めてソロ曲が7曲存在し、そのうち加藤は3曲(最新シングル『絶対的第六感』収録の『どっちが先に言う?』を含む)担当。全メンバーの中で最多だ。

しかし、日向坂46で“歌”のイメージと言えば、加藤と同期で、4月にグループを卒業した齊藤京子を思い浮かべるファンも多いと思う。独特な低音ボイスを響かせる齊藤の歌声は、日向坂46の楽曲で際立っていた。また、齊藤はソロ歌唱の印象も強く、日向坂46のライブのみならず、YouTubeチャンネル『THE FIRST TAKE』にソロ出演すると、7thシングル『僕なんか』を熱唱(日向坂46メンバーは計3回登場しているが、他は複数人で参加)。さらに、2023年5月にはぴあアリーナMMにて、ソロコンサート「MTV Unplugged Presents: Kyoko Saito from Hinatazaka46」を開催しており、自身のソロ曲である『孤独な瞬間』やセンター曲の『月と星が踊るMidnight』、あいみょんの『ハルノヒ』や椎名林檎の『本能』、宇多田ヒカルの『First Love』など、他アーティストのカバーも披露している。

同期の齊藤が持つ圧倒的な歌唱力のイメージの陰で、加藤が“歌”で注目されることは少なかった。それでも卒業セレモニーや25日のライブでは、加藤がセンターを務め、その歌声が存分に発揮されるセットリストが組まれていた。

ライブ中盤、ソロ曲『嘆きのDelete』に続き、加藤センター曲『膨大な夢に押し潰されて』、そしてユニット曲『やさしさが邪魔をする』を披露すると、齊藤の力強い低音ボイスとは異なり、鼻にかかった可愛らしさと力強さが共存する加藤の歌声が東京ドームに響き渡った。彼女自身が「“へにょへにょ”の脱力ボイス」と表現する喋り方とは対照的な歌声には自信が満ち溢れていた。卒業セレモニーで歌われた一期生曲『耳に落ちる涙』では、繊細かつ力強い歌声が印象的だった。

日向坂46「Happy Magical Tour 2024」東京ドーム公演より
日向坂46「Happy Magical Tour 2024」東京ドーム公演より
Ⓒ上山陽介

そして、加藤の卒業セレモニーのもう1つの特徴は、彼女の変わらないマイペースさだ。ソロスピーチでは、「ゆっくり座って、ほがらかな気持ちで聞いてください」とファンを気遣いながら、「『四期生のみんなへ!』。あ、声デカいかな、ちょっと小さくしようかな、よしよし」と、自然体で話していた。台本なしでその瞬間に感じたことを語る様子からは、飾らない彼女らしさが溢れており、スピーチが終わって一期生がステージに登場した際には、「お、ビックリした! 一期生のみんなが来てくれた~」と、普段通りのテンションだった。

日向坂46「Happy Magical Tour 2024」東京ドーム公演より
日向坂46「Happy Magical Tour 2024」東京ドーム公演より
Ⓒ上山陽介

メンバーが涙を浮かべる中、終始笑顔だった加藤。しかし、彼女が「みんなで披露したい曲」と語る『君しか勝たん』では、2番途中の「どこまで許されるか~」でメンバー全員と向き合うと、溢れる感情を抑え切れず涙を見せる瞬間があった。そして、彼女の「みんなが輝けるように」というリクエストから生まれた、移動フォーメーションダンスを終え、最後の決めポーズをする加藤の目には光が宿っていた。

日向坂46「Happy Magical Tour 2024」東京ドーム公演より
日向坂46「Happy Magical Tour 2024」東京ドーム公演より
Ⓒ上山陽介

卒業セレモニーの最後を飾ったのは、日向坂46の代名詞で加藤のセンター曲でもある『ハッピーオーラ』。おひさまに感謝を伝えると、青いバラを持ったメンバーと最後の挨拶が行われた。四期生からは加藤を推しメンと公言し続けている小西夏菜実、三期生からは『やさしさが邪魔をする』でユニットを組む上村ひなの、二期生からは加藤を心の支えとしていた小坂菜緒、そして一期生全員からメッセージが送られた。

日向坂46「Happy Magical Tour 2024」東京ドーム公演より
Ⓒ上山陽介
日向坂46「Happy Magical Tour 2024」東京ドーム公演より
日向坂46「Happy Magical Tour 2024」東京ドーム公演より
Ⓒ上山陽介

特に小坂は感情を抑え切れず涙を流しており、「史帆さんの存在が私たちにとって大切で、ずっと憧れの先輩でした。辛い時とかしんどい時とかも史帆さんがずっとそばにいてくれて、だから乗り越えられたことも沢山あった。いつか史帆さんに『こさかな強くなったね』って言ってもらえるように、史帆さんが『大丈夫』って言ってくれたことを信じて頑張っていきます。本当に最高の先輩でした」と感謝を述べており、加藤が後輩メンバーにとってどれだけ大きな存在であったかが感じられた。

日向坂46「Happy Magical Tour 2024」東京ドーム公演より
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ステージを後にする時も、「アイドルになって良かった! 皆さん、気をつけて帰って、暖かくして寝てくださいね! またどこかで会えますように。じゃあ、またね~」と、ファンを気遣いながら、最後までマイペースに締めくくっていた加藤史帆。彼女が残した「皆さんの人生がこれからもハッピーオーラで包まれますように!!」というメッセージ通り、25日のライブ、そして「加藤史帆卒業セレモニー」はハッピーオーラに溢れていた。オーディションで「ひらがなけやきに絶対必要と思ってもらえるような存在になりたい」と語っていた彼女は、メンバーとグループを第一に考え、メンバーに愛される存在だった。彼女がいたからこそ、今の日向坂46があることは間違いない。

日向坂46「Happy Magical Tour 2024」東京ドーム公演より
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