2024-12-16 18:45

「アンダーメンバーは悲しいところじゃない」最後まで伝統の炎を燃やし続けた乃木坂46 向井葉月が語る覚悟と決意

乃木坂46「36thSGアンダーライブ」より
乃木坂46「36thSGアンダーライブ」より

12月14日(土)、乃木坂46の36枚目シングルのアンダーメンバーに密着した、『乃木坂46アンダードキュメンタリー』の地上波版(TBSテレビ)が放送された。表題曲を歌うメンバー以外にスポットライトを当てた番組には、アンダーセンターの重圧に耐えた者や、今回のアンダーライブのテーマに向き合った者、そして乃木坂46を愛し、アンダーライブを愛した者の情熱と輝きが記録されていた。

36枚目シングル『チートデイ』収録のアンダー楽曲『落とし物』。歌唱メンバー13名は、10月・11月に全国5会場で11公演行われた「36thSGアンダーライブ」のステージに立った。乃木坂46は7月から「真夏の全国ツアー2024」を開催。グループとして5年ぶりとなるドームツアーには、アンダーメンバーも参加していた。9月にグループの聖地である明治神宮野球場にてツアーファイナルを終えると、アンダーメンバーはすぐにライブリハーサルに入り、乃木坂46の伝統であるアンダーライブと向き合っていた。

アンダーメンバーとしての活動は、MV撮影やライブリハーサルからではなく、選抜メンバーの発表から始まる。選抜メンバーが順に発表されていき、最後にセンターを務めるメンバーの名前が呼ばれた瞬間、残ったメンバーはアンダーとしての使命を背負う。そして選抜と同様にポジションと名前が読み上げられる。36枚目シングル『落とし物』で最後に名前が呼ばれたのは5期生・奥田いろはだった。

5期生がアンダー楽曲に参加し始めた32ndシングル収録の『さざ波は戻らない』から、4作連続で3列目だった奥田。抜群の歌唱力と、メンバーから「乃木坂46を具現化した子」と評される彼女は、前作のアンダー楽曲『車道側』にてアンダーセンターへの憧れを抱いたという。「35枚目シングルのアンダーライブをやった時に初めて、『アンダーセンターをやりたいな』と思ったんです。(筒井)あやめさんが真ん中に立って踊っている姿が綺麗でたくましくて。『いろはもこうやって一人で新しい振り付けを踊ったりとか、アンダーのセンターに立ちたいな』と思ったので、今回叶って嬉しかったです」と語っていた。その言葉の通り、『落とし物』ではセンターとして堂々たるパフォーマンスを見せ、全国ツアーでの披露時には、アンダーの力強さと熱量で会場の空気を一変させていた。また、アンダーライブでは座長として先頭に立ち、両端の4期生・黒見明香と林瑠奈に支えられながら、試練を乗り越えていった。

今回のアンダーライブでは、「フィーチャー企画」という名目で、メンバー個人がメインとなり1人3曲ずつを披露する企画が行われた。4期生・矢久保美緒曰く「今まではチームのことを考えて動く時間が多かったんですけど、今回は自分の成長に重きを置いて頑張ろうと思います」と、選ばれた3曲には彼女たちが「今、伝えたい思い」が込められていた。

そして、今回のアンダーライブが最後となるメンバーもいた。3期生・向井葉月は、最終公演の約2週間前にグループからの卒業を発表。2018年から全50公演に参加していた彼女は、今回のアンダーライブは約1年ぶりの参加だった。34thシングル『Monopoly』と35thシングル『チャンスは平等』で選抜メンバーとして活動した彼女は、「久々にアンダラのリハに来た時に、『ダンススキルが落ちているかも』と思って。もう1回取り戻すために、リハーサルを頑張ろうと思いました」という証言は、アンダーライブのレベルの高さを物語っていた。リハーサル最終日には自然と円陣をする流れも生まれており、アンダーライブのステージが一朝一夕で生まれない、強固なものであることを改めて感じさせられた。

そんな彼女たちの熱意は確実にファンに伝わっていた。地方公演の最終日には異例のWアンコールがファンから巻き起こり、その熱量はステージ裏のメンバーに届いていた。千秋楽恒例のWアンコールが地方公演でも起こる状況に、メンバーたちのみならずスタッフ陣も驚いていたが、彼女たちのパフォーマンスがファンの魂を震わせたことを証明している。

舞台の出演などで地方公演には参加できなかったメンバーもいたが、最後の神奈川公演で13名全員が揃うことに。しかし、体調不良から参加曲数を制限するメンバーや、ここまで座長として引っ張ってきた奥田も喉の調子に異変が起きるなど、ハプニングが続出。出番直前に「怖い」と本音を漏らす奥田だったが、事前に公式HPでアナウンスをすることもできるというスタッフの提案を、「保険をかけたくない、事前に言いたくない」という理由から固辞。彼女のステージにかける思いと覚悟が感じられた。真夏の全国ツアーを駆け抜け、そのままアンダーライブに突入したメンバーは満身創痍のはず。その中でも、メンバー同士支え合い、ステージに立ち続けた。

「36thSGアンダーライブ」の座長を経験した奥田は、次作の『歩道橋』で初の選抜メンバー入り。3年間、一番端でメンバーの背中を見ながら踊っていた彼女は、アンダーでの経験をもとに、選抜の場で活躍するチャンスを掴んだ。また、アンダーライブを誰よりも愛していた向井葉月は、「アンダーライブに出られて嬉しいです。『選抜に入ってほしい』って言われたことがあるんですけど、それでも絶対自分の中で揺るがなかったのは、『アンダーライブに必要な存在になりたい』という気持ち。『アンダーライブにいて欲しいと思ってもらいたくてやってきた」と語っており、約50公演のステージで“アンダー魂”を燃やし続けてきたからこその説得力があった。「アンダーメンバーは悲しいところじゃない」。彼女が最後に伝えたかった言葉であり、8年間の活動で彼女が示し続けたメッセージだ。筆者がアンダーライブを観た際に感じた覚悟と情熱は、彼女が積み上げてきた信念をアンダーメンバー全員が共有し、ステージ上で燃やし尽くしたことで生まれたのだと改めて実感した。

ドキュメンタリーの完全版と「乃木坂46 36thSGアンダーライブ」ツアーファイナル公演の模様は、12月29日(日)にCS放送TBSチャンネル1にて放送予定。30分の地上波版では収まりきらなかった彼女たちの舞台裏とステージでの輝きを見逃さないでほしい。

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