乃木坂46 冬の新定番曲『歩道橋』のMVは過去曲オマージュ満載の映像美!氷点下で儚げな遠藤さくらの白い吐息を見逃すな!
12月11日(水)に乃木坂46がリリースする37thシングル『歩道橋』。11月27日(水)にMVが公式YouTubeで公開されると、SNSやコメント欄で「こういう乃木坂46のMVを待っていた」などの意見が見られた。
今回は同MVに関して、“冬”をテーマにメンバーのビジュアルにフォーカスしたリップシーンやソロカット、そして乃木坂46では珍しい黒の楽曲衣装とそれらを際立たせる構成を紹介していく。
1番の冒頭はセンター・遠藤さくらのリップシーンから始まる。MV監督である三木孝弘氏がXで「冬の定番曲になりますように!」と投稿している通り、マイナス7℃という極寒の環境はセットの草花に霜が降りているほど。文字通り真っ白な部屋で遠藤は「白」を基調とした衣装で歌っており、その表情は“儚げ”そのもの。歌う度に白い吐息が漏れるのが見えるほどの環境下で見せる彼女の表情に、MV序盤から引き込まれたファンも多いだろう。
遠藤の他に、一ノ瀬美空や久保史緒里などの1、2列目メンバーが白衣装でリップシーンに参加しており、どのメンバーもビジュアルが限界突破している。特に、2分6秒~10秒のタイミングで登場する井上和と池田瑛紗は群を抜いており、乃木坂46×「白」の組み合わせが、すさまじい化学反応を起こしている。
一方、リップシーンの対比となるダンスシーンが披露されるサビでは、メンバーは黒い衣装を着用している。これまで乃木坂46のMVで「黒」の楽曲衣装のイメージはなく、代表曲『インフルエンサー』は濃い紫だった。姉妹グループの櫻坂46最新曲『I want tomorrow to come』も黒衣装で、激しいパフォーマンスとかっこよさを極限まで突き詰めた衣装だったのに対し、乃木坂46はエレガントさ重視な印象。どちらも曲調やグループのイメージに合っている。
サビでは遠藤の初センター曲『夜明けまで強がらなくてもいい』がオマージュされている。メンバーの周囲を無尽蔵に歩く人たち。サビでも雪を降らせる演出がされているために、歩行者は傘をさしているのだが、全員が黒い傘を持っており、「白」の対比として「黒」が徹底されている。
リップシーンの「白」とダンスシーンの「黒」に加え、曲名の“歩道橋”とメンバーが組み合わさった「冬」パートもある。毛糸のニット帽やマフラー、コートなど、冬の装いをしたメンバーは歩道橋を前にして葛藤している。重い足取りのまま橋を渡る遠藤や階段を上る途中の池田、橋の途中でうずくまっている中西アルノに、渡った先を見つめるだけの賀喜遥香など、軽快に橋を渡るメンバーは誰一人いない。
『歩道橋』のサビは「歩道橋の途中で足が止まった 本当に渡っていいのかなって 通りの反対側 何が待つのか? 期待と不安に挟まれながら さあどうする?」という歌詞であり、“歩道橋”をボーダーラインと捉えている。重い足取りで何とか進む者やスタート地点に立てない者、途中で止まってしまった者など、様々な葛藤が描かれており、ビジュアル一辺倒のMVではないことが、「冬」パートで確認できる。
そんな曲もラスサビでは、「さあどうする?」の後に「このまま渡ろう」と決心しており、メンバーは1歩踏み出していく。リップシーンで儚げな雰囲気だったメンバーも晴れやかな表情になり、歩道橋を前に足踏みしていたメンバーも軽快に走り出している。ダンスパートでもメンバーは笑顔で踊っており、曲の最後には「黒」・「白」・「冬」の3パターンの衣装で希望に満ちたメンバーの表情を見ることができる。
また、MVは人数やフォーメーション等の都合上、全員を均等に映すことが難しい。今作では「白」と「歩道橋」は1、2列目メンバーのみで、3列目メンバーは「黒」のサビ部分が主な登場シーンとなっている。2番サビは3列目メンバー8人のみで披露されているため、全員にソロカットがあり、初選抜の奥田いろはや選抜復帰の林瑠奈らが躍動する姿を確認できる。
リップシーンは5thシングル『君の名は希望-DANCE&LIP ver.-』、メンバーが様々な形で歩道橋と関わるシーンは9thシングル『夏のFree&Easy』を想起させる、37thシングル『歩道橋』。ディスコミュージックで盛り上げる『チャンスは平等』や、海外ロケでハイテンションなメンバーが収められた『チートデイ』に対し、しっとりとした曲調とシンプルな構成で乃木坂46の本領発揮となった『歩道橋』は、2024年の乃木坂46を締めくくるのに相応しいMVに違いない。
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