岩谷翔吾(THE RAMPAGE)「言葉への憧れ、言葉に対するリスペクト」執筆のきっかけを明かす
ダンス&ボーカルグループ「THE RAMPAGE」の岩谷翔吾、初の書き下ろし小説『選択』が10月10日(木)に発売された。10月11日(金)、都内で出版記念取材会が開催され、岩谷がインタビューに応じた。
幻冬舎とTHE RAMPAGEがタッグを組み、2024年7月より毎月1冊、12カ月連続で刊行する大型企画「GL-16~THE RAMPAGE BOOKS~」。本作は、プロジェクト4作目、パフォーマー・岩谷翔吾の作家デビュー作となるメモリアルな作品だ。
本がテーマの自身のコラム連載で作家と対談するなど、小説好きで知られてい た岩谷。コロナ禍に見た、あるアメリカの動画に着想を得て、物語を書いてみることに挑戦した。書き進めるにつれて夢中になり、全国でのライブツアー等で多忙ながら、何度も何度も改稿を繰り返し約4年をかけて執筆したという。
出来上がりを手にした岩谷は「ようやく形にできたなと、シンプルにうれしく思いました。今作は、4年間の制作期間がありました。4年間、孤独の中で書き続けてきたので、やっとその孤独の暗闇に光が差したなと。読者の方、手に取ってくださった方々に改めて感謝の気持ちでいっぱいになりました」と、喜びを表現した。
印象的な装丁について岩谷は「表紙はYKBXさんという方に描いていただき、こだわり抜いた表紙となったので、自分もめちゃくちゃ気に入っております」。また帯には、作家・三浦しをん氏のメッセージが寄せられている。「帯は作家である三浦しをんさんに入れていただき、そしてありがたいお言葉も頂きました。今作においては、本当に三浦しをんさんのお言葉なしでは誕生できなかったと言っても過言ではないぐらい、自分の執筆する上でベースとなっている、自分の“核”が、しをんさんの文章でもあるので、今回自分のデビュー作にしをんさんが推薦文を書いてくださり、本当にありがたく思っております」と、それぞれ二人にも感謝した。
そもそも小説を書くきっかけについて「自分は『THE RAMPAGE』という16人組…3人のボーカルと13人のパフォーマーで活動しております。僕もパフォーマー、ダンサー側なんですけども、パフォーマーはステージ上で体一つで、身体表現でお客さんに気持ちを届けるというのが日頃の僕の本業でございます。逆にボーカルは、歌に乗せて、歌詞を届けることができる。つまり、言葉を、ボーカルをマイクに乗せてお客さんに届けることができるのに対して、自分は身体表現でしかお客さんに気持ちを届けられないということに対して、自分はその言葉への憧れが誰よりもありました。
自分はマイクを持ってステージに立つわけでもないので、言葉って偉大だなというか、言葉で伝えるってすごく力もありますし、もちろんその身体表現も言葉を超えて感動を届けたりとか、自分も誇らしく思っているんですけど、ないものねだりではないですけども、そういう意味で、どんどん言葉への憧れ、言葉に対するリスペクト、そういうものが自分の中であったので、書くということに向き合っていきました。
一つ大きなきっかけとしては、コロナでステイホームの期間だったと思います。その時にライブのステージも世の中的にストップして、自分の存在意義だったりとか、無力感みたいなもの、ステージに上がっているからこそ思いました。なので、作品として、小説として、自分の思いを届けたい、言葉として、文字として届けたいという気持ちが積もりに積もって、今作が発表できることになりました」と、今作への熱い思いを打ち明けた。
4年という歳月をかけて生み出された『選択』。早くも次回作にも意欲をのぞかせ「1~2週間前ぐらいから2作目を…まだメモ程度ですけども、書き始めています。なんで2作目を書こうかと思ったかというと、実はこの『選択』を書き終えてちょっと燃え尽きた感じは自分自身であって、(次回作を)書けるかなと思ってたんですけども、『いや、書ける!』と思ったきっかけが、9月の東京ドームでした。『THE RAMPAGE』結成10周年なんですけども、ずっと夢に見ていた東京ドームを、フルキャパでさせていただき、そこから見た景色って本当にかけがえのないものでした。
一概に“夢をかなえた”とか“キラキラしてた”とか、そういう思いだけじゃなく、10年分のいろんな…一筋縄ではいかなかった過去、そういうものを振り返り、全てが東京ドームと重なって、うれしいだけの感情ではなかったんです。そういう感情と向き合っているうちに、東京ドームから見た景色だったり、グループの青春群像劇みたいな感じ、すごく美しく儚いものだなとも思い、1作目が自分の住む世界とは真逆の暗い世界観を描いたんですけども、2作目は、そういう自分のフィールドじゃないですけども、自分にしか書けないもの、そういうものを描いてみたいなと。まだメモ程度で構想段階なので、こんなに大風呂敷を広げて大丈夫かなと自分でも心配にはなっているんですけど(笑)。もう後戻りできなくなっちゃったなと、ちょっと今ヒヤヒヤしてるんですけど(笑)。この作品ではなくとも、絶対にこの先書き続けて、作家の岩谷翔吾としても、何年後になるか分からないですけど、必ず2作目は書きたいなと思っています。これからも書き続けます!」と、作家活動継続を宣言していた。
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岩谷翔吾(THE RAMPAGE)プロフィール
岩谷翔吾=いわや・しょうご|1997年生まれ。大阪府出身。2017年、THE RAMPAGEのパフォーマーとして1stシングル「Lightning」でメジャーデビュー。ダンス以外にも活動の場を広げ、俳優としてドラマや舞台への出演、朗読劇の脚本や演出、読書情報誌「青春と読書」での連載など、多方面で活躍中。また、読書だけではなく、日本将棋連盟三段や、実用マナー検定準1級の資格を取得するなど趣味が多いことで知られる。本書が作家デビュー作となる。
THE RAMPAGE プロフィール
ボーカル3人とパフォーマー13人からなる16人組のダンス&ボーカルグループ。 「RAMPAGE=暴れ回る」と名付けられたこのグループは、その名のごとくステージを踊り暴れるHIPHOPテイストのパフォーマンスが一番の魅力。2度の武者修行を経て、2017年にメジャーデビュー。9月には2度目の東京ドームライブを開催。10月30日には、最新曲「Endless Happy-Ending」の発売を予定している。
THE RAMPAGE 岩谷翔吾、初の書き下ろし小説『選択』あらすじ
「もう、うんざりだ。殺す。絶対殺してやる」。
包丁を忍ばせ、家を飛び出し、亮は走っていた。
母に酷い仕打ちをした、父親を探しあて殺害しに行くために。
息も絶え絶えに走っていた。?
そしてこれまでの世の中の不条理を憎んだ。
しかしその途中、亮は歩道橋から身投げしようとしていた中学生を助ける。
それは幼馴染みの匡平だった。?
やがて、どんよりした巨大な社会に飲み込まれていく二人の少年。
十数年後、行き場を失った亮は、ずるずると特殊詐欺実行犯グループに身を置くことになる――。
この国を覆う息も出来なくなるほどの暗い圧迫感を描ききった、新たな物語。
日々を懸命に生き抜いてきた二人が直面した非情な現実、そしてその先に見えたものとは。
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