櫻坂46三期生だけで成功させた東西ビッグステージ!『承認欲求』で証明した谷口愛季の底知れぬパフォーマンス
10月8日・9日、櫻坂46が大阪城ホールにて「三期生ライブ」を開催した。当初は9月12日・13日の2日間、東京の国立代々木競技場第一体育館のみでの開催予定だったが、その盛況ぶりから大阪での追加公演が発表された。両会場ともグループの全体ライブが行われる規模であり、ライブ中のMCコーナーでは「不安だった」と正直な気持ちを語るメンバーもいた。そんな三期生たちの心配をよそに、両会場で完売が相次ぎ、三期生11名の勢いを証明する結果となった。今回、三期生ライブの序盤で披露された楽曲の中から、『承認欲求』にフォーカスを当ててお届けしたい。
今回のライブ配信を視聴するにあたって筆者が注目していたのは、三期生による表題曲のパフォーマンス。先輩メンバーがメインとなって作り上げた楽曲をオリジナルメンバーより少ない人数で披露するには、一人ひとりに質の高いパフォーマンスが求められる。以前、東京公演のセットリストから、そんな「三期生ライブ」は、表題曲の中でも激しいダンスパフォーマンスが特徴の『承認欲求』から始まった。
観客が持つペンライトで会場中が赤く染まる中、センターを務める谷口愛季がステージの一番高いところに立ち、『承認欲求』は始まった。加入時からダンススキルや歌唱力に定評があった谷口。冒頭の「街中溢れるデジタルサイネージ Oh Oh Oh Oh it’s so annoying」の部分を歌う姿からは、加入から約2年とは思えない貫禄が溢れていた。ショートカットの髪の毛を振り乱しながら踊る小島凪紗や、山下瞳月の微笑でサビを迎えると、勢いは更に加速していく。
サビに入り、より一層ダンスのキレが増していく三期生たち。全力で踊る彼女たちだが、その姿からは余裕が感じられ、ダンスの勢いや激しさだけでなく“表情”で観客を惹きつけているように筆者には思えた。特に、谷口のパフォーマンスは圧巻で、目を閉じて妖艶な表情を浮かべたかと思いきや、力を抜いた自然体の姿でリズムに乗るなど、ワンフレーズごとに変化する彼女の表現力に目を奪われた。他メンバーも谷口に共鳴するように、振りの途中で笑顔を見せたり、お互いに顔を見合わせるなどアレンジが加えられ、三期生のパフォーマンスに緩急が生まれていた。
その後、「集団的にずっと孤独」からサビ前の「どうすればいい?」では、オリジナル同様に3つの集団に分かれ、メンバーたちと谷口が対決する形だったが、間奏部分でダンスパートが追加されていた。オリジナルを越える運動量となったが、途中、谷口の「全員叫べ!」という煽りからは息切れなどを全く感じさせられなかった。
ラスサビでは、そんな谷口のキレや勢いが更に増していき、ステージ上で圧倒的な存在感を発揮していた。『承認欲求』の最後、カメラに抜かれた谷口は息が乱れて肩を震わせる様子もなく、真っ直ぐな視線を見せていた。そんな彼女の姿に、底知れぬ体力と成長を感じた。
ライブ序盤は『承認欲求』に続き、村井優センターの1stシングル表題曲の『Nobody’s fault』と、村山美羽がセンターの『マンホールの蓋の上』が披露された。『Nobody’s fault』では、ステージ全体にメンバーが散らばり、個人の表現力がフォーカスされた。また、『マンホールの蓋の上』では、マイペースで独特な世界観を持つ村山の力強い煽りや、歌詞の「マンホールの蓋の上」や「マンホールの蓋をしろ!」の部分で、的野美青や村山がニヤりと笑うと客席から歓声が上がっていた。特に最後の「マンホールの蓋の上」での、石森の高音で可愛らしい声と的野の低音でハスキーな声の組み合わせは最高だった。
「三期生ライブ」のリピート配信は、10月13日(日)の18:30配信開始、19:30開演予定。平日開催だったため、見逃してしまった方もぜひチェックしてほしい。