てゆーか、「ノイミー」本田珠由記の魅力って何?
≠ME(ノットイコールミー/通称ノイミー)を見ていて、よく思うことがある。「ノイミーをノイミーたらしめているものは何なのだろう」と。強い団結力を武器に目標に向かって全速力で進む“王道の少年漫画感”。そんなライブパフォーマンスの印象とは裏腹に、ひとたび素を覗けばふわふわとやわらかくて優しい“多幸感”が溢れる。
切なさと清涼感の両方を兼ね備えたパフォーマンスと、向日葵のような笑顔でグループの先頭を走る冨田菜々風。多彩な表現で楽曲の世界に没入しながら、包容力と時々出るお茶目さでメンバーやファンの精神的支柱となっているリーダーの蟹沢萌子……。12人が一人ひとり集まって作り出す空気感がそうさせているのに違いないのだが、あえてここで一人の人物を取り上げたい。「みるてん」こと、本田珠由記である。
2年半前、彼女がセンターを務める楽曲『てゆーか、みるてんって何?』がTikTokで大バズりしたので、その名前を聞いたことがある人もいるかもしれない。曲中の「初めまして わたし『みるてん』って言います えへへ 名前呼んでください」の“みるてん”の部分を自分の名前に変えた自己紹介動画を俳優の本田翼や声優の小倉唯もアップし、大きな話題を呼んだ。ユニークな歌詞とキャッチーなメロディーで、今でもライブで披露されると大きな盛り上がりを見せる一曲である。
哲学を書きました。 https://t.co/Kx4sBhUM7f
— 指原 莉乃 (@345__chan) April 7, 2021
曲名から分かるように、この曲は彼女への当て書きである。「なんだか色々あっていつの間にか なんと この子 魔法が使えちゃうんです」――そんな歌詞の通り、可愛らしくてメルヘンな雰囲気がよく似合うのが、“本田珠由記”という人物である。
幼少期にお母さんに付けてもらった「みるてん」という愛称を気に入っており、逆に本名である「本田」や「珠由記」と呼ばれるのは怖くて苦手なこと。ハーフツインがトレードマークで、長いときには一時間ほどかけて作り上げていること(こだわりが多く断念することもあり、本人曰く「体力を使うから3曲踊ったあとくらい熱くなる」)。「動物の耳が頭から生えて欲しい」と幼少期から願い続け、『2時半ろけんろー』や『ヒロインとオオカミ』の衣装でネコやオオカミの耳を付けることになり喜んだこと……。天真爛漫で純真無垢、まさにそんな表現がしっくりとくる性格だ。
『2時半ろけんろー』https://t.co/7OpBm90IuC
— 本田 珠由記 (@honda_miyuki_) April 16, 2023
ちーとのユニット楽曲です🍕
この曲を聴くとわくわくが止まらなくて、おめめがキラッキラになります🎸⚡本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
とっっっても楽しいMV撮影で幸せでした😭たくさんの方に届きますように🪩✨#2時半ろけんろー#ノイミー pic.twitter.com/uUwVtv3S9q
9枚目シングル『夏が来たから』のメイキング映像では、レッスン場で大粒の涙を溢す彼女の姿と、うろたえつつも彼女を優しく見守るメンバーの様子が捉えられていた。曲の世界観をより深く理解するために、感情表現の練習でお互いに「好き」、「嫌い」と言い合うゲームをすることになった。そこで彼女は仲の良いメンバーの一人である落合希来里に「嫌い」と言わなければいけなくなかったのだが、それが耐えられなかったのだ。「嫌いって言葉をきらりん(落合)に聞かせたくないし、嘘でも言いたくなくて。そしたら涙が出ちゃって……」。周囲にどこまでも優しい彼女の性格がよく表れた出来事である。
一方で、アイドルとしての自分に対しては厳しい目を持つ。数年前には「ライブの動画を見ていると、私一人だけ変だと思うことがあります」、「みんなの足を私が引っ張ってしまって申し訳ないです」と話すこともあったが、この数年でパフォーマンスは目を見張るほど上達した。特に歌唱面においては、プロデューサーの指原莉乃が「元々アクセントのある可愛らしい声だったが、『桃色デイブレイク』頃からお腹から出す芯のある歌い方に変化した」と絶賛するほど。そうしてあてがわれたユニット曲『デート前夜レクイエム』では、普段のふわふわした可愛らしさからは一転、疾走感のあるロックチューンを堂々と歌い上げるなど、表現の幅を大きく広げている。
舞台上だけでなく、バラエティーでもその貪欲さは変わらない。3年前に放送された、姉妹グループ「=LOVE」(イコールラブ/通称イコラブ)との初めての合同冠番組『イコノイ、どーですか?』では、他のメンバーが尻込みをする場面でも積極的に取り組んだ。まだ不慣れなバラエティーの収録で、先輩メンバーや司会のニューヨークに物怖じせず前のめりに取り組む姿勢に誰もが舌を巻いた。また、『≠ME 先輩、も~っと教えてください!!』の企画では、皿回しを収録中にできなかったのが悔しくて、自分で皿回しキットを購入して練習を重ねた。その後、ライブで披露した際には見事成功。実際に、観客から大きな歓声が上がった。収録中はもちろんのこと、できなかったことは収録後も納得するまで自分で突き詰める。きっと表に出ていないだけで、彼女は普段からたくさんの汗と涙を人知れず流しているに違いない。
周囲に対しては最大級の思いやりを持ちつつも、一方で自分の中にはぶれない芯があり、決して努力を怠らない。そうした彼女の存在がグループの雰囲気に大きく影響しているのは想像に難くない。以前は自分が足手まといになっているのではないかと悩んでいた彼女だが、もはやグループにとってはなくてはならないピースとなっている。
そんな彼女は、「ノイミーとしての夢は、多くの方に愛されるアイドルになり、東京ドームに立つことです!」、「卒業アルバムの最後らへんのページの『その年の出来事』が書いてあるページに、ノイミーの写真が載るぐらい世の中を動かせるアイドルグループになりたいです!」と語る。とんでもなく大きな夢に思えるが、彼女ならマイペースに前だけ向いて歩きながら、いつか私たちをハッピーな場所へ連れてってくれるんじゃないか。不思議なことにそう思えてしまうのは、みるてんの魔法にかけられているからかもしれない。
■本田珠由記オフィシャルX
https://x.com/honda_miyuki_
■本田珠由記オフィシャルInstagram
https://www.instagram.com/honda_miyuki__
■本田珠由記オフィシャルTikTok
https://www.tiktok.com/@notequal_me_miyuki
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