僕が見たかった青空・持永真奈、アルバイト掛け持ちでつかんだ夢
乃木坂46の公式ライバルグループとして誕生した「僕が見たかった青空」のメンバー・持永真奈にインタビューを実施。夢をかなえるためならバイトの掛け持ちだっていとわない、努力家で堅実な彼女の素顔に迫った。
鏡の前では独壇場
――持永さんは、洗練された都会的な雰囲気がありますね。カルチャーの匂いがする、というか。
持永真奈 ……カルチャー?
――楽器が弾けて、絵を描くことが好きだとか?
持永真奈 はい。両親が音楽好きで、家にギター、ピアノ、ウクレレなどの楽器がありました。幼稚園の頃からマラカスやリコーダーに触れていて、それで私も音楽が好きになりました。
――ご両親は音楽関係の仕事をしているんですか?
持永真奈 いや、趣味で弾いているだけです。
――子どもの頃、家ではどんな音楽がよく流れていましたか?
持永真奈 お父さんが好きな平井堅さんの曲が流れていました。
――ウクレレを弾きながら『瞳をとじて』を歌ってくれたり?
持永真奈 歌ってはいなかったです(笑)。母はイラストレーターなんですけど、私が絵を描くことが好きになったのは、母がきっかけです。普段からサラサラっと絵を描いてくれたり、手先が器用なので、幼稚園のお遊戯で使う小道具も、母が全部作ってくれました。
――もの作りが得意なんですね。
持永真奈 僕青のライブを見に来てくれた時は、オリジナルの応援グッズを作ってました。私をキャラクターっぽくして、うちわに貼り付けてくれたりして(笑)。父も仕事の経験を活かして、応援ボードを作ってくれました。私としては「目立つからやめて~」と思って、恥ずかしかったですけど……。家族全員、もの作りが好きなんですよね。
――持永さんの家にレコードプレイヤーってありました?
持永真奈 レコードはなかったです。
――棚におしゃれなオブジェが飾られて……。
持永真奈 なかったです(笑)。
――吹き抜けのリビングで、天井にプロペラみたいなのが回ってて……。
持永真奈 そういうおしゃれな家に憧れはありますけど、現実はもっと生活感にあふれた感じです(笑)。
――ハイセンスなものや文化的なものに囲まれて育ったのかな、と勝手に思っていたのですが。
持永真奈 全然そんなことなくて、おしゃれな家族みたいなイメージとは、かけ離れているかもしれないです。
――でも、楽器が弾けるお父さん、絵が上手なお母さんって、子どもにとって自慢の両親ですよね。
持永真奈 たしかに両親の影響は大きいかもしれないです。小学生でピアノを習い始めたのもそうだし、もの作りが好きなのもそうですね。今も編み物のワークショップに行ったり、樹脂粘土を使って小さいフィギュアを作ったりしています。最近は、キャンバスにボタンや布などのいろんな素材を組み合わせてコラージュを作るのにハマっています。
――僕青の衣装を手掛けてみたいという思いは?
持永真奈 おしゃれはまだ勉強中なので、さすがに衣装は難しそうです。それで言ったら、僕青のグッズを作るのに興味があります。メンバーが一人ずつデザインしたキーホルダーがあるんですけど、そういうのとかTシャツをデザインしてみたいなって思います。
――子どもの頃から、家にこもって創作活動をしていたタイプですか?
持永真奈 そういうわけでもなくて、小学生の頃は外で遊ぶほうが好きでした。身体を動かすことが好きだったので、夏はプールばっかり行ってて(笑)。中学時代はスポーツチャンバラ部に入っていて、区大会で準優勝したこともあります。
――高校時代はどうでしたか?
持永真奈 軽音楽部でギターを弾いていました。あと、友だちに誘ってもらってダンス部にも所属していました。
――掛け持ちしてたんですね。
持永真奈 小さい頃からずっとダンスが好きだったけど、人前で踊るのが恥ずかしくて……。家族にも見せたことがなかったです。
――自分の部屋でこっそり踊っていた?
持永真奈 家族にバレないようにイヤホンで音楽を聴きながら、自分の部屋の鏡の前でずっと踊っていました。あと、歌っているところも見られたくなくて、オーディションで歌う曲の練習をしなきゃいけなかったけど、絶対に家のお風呂とかでは歌わなかったです。
――家族に歌声を聞かれるのが恥ずかしくて?
持永真奈 はい(笑)。だから、両親は、私が歌ったり踊っているのを僕青に入って初めて見たと思います。
――ステージで歌とダンスを披露する持永さんの姿を見て、ご両親は何か言ってましたか?
持永真奈 とくに感想は言ってなかったです。「踊ってたね~」くらいで(笑)。
――とはいえ、ダンススキルが高いですよね。ステージで躍動する持永さんのダンスパフォーマンスに目を奪われます。
持永真奈 本当ですか? ありがとうございます。
――ダンス部に入るまでは独学ってことですよね?
持永真奈 はい。でも、高校を卒業した後、ダンスの専門学校に通っていたんです。高校の部活を通して、「意外と踊れるかも?」って自信がついたのもあるし、人前で踊るのも楽しいなって思うようになって(笑)。それで、専門学校に通うためのお金を稼ぐために、高校時代はアルバイトをめっちゃ掛け持ちしてました。
――何のバイトをしてたんですか?
持永真奈 ファストフード店、カラオケ、スーパー、居酒屋、あと、和菓子屋さんです。
――5つも掛け持ちしてた?
持永真奈 時期はズレてるんですけど、2、3コは掛け持ちしてました。
――学校に通って、部活もやりながらですよね?
持永真奈 はい、朝、和菓子屋さんであんこを詰めてから登校してました(笑)。忙しかったけど、でも、将来は絶対にダンスをやりたい! という思いがあったので、そんなに苦ではなかったです。
原稿/宮田英一郎
持永真奈プロフィール
持永真奈=もちなが・まな|2004年1月25日生まれ、東京都出身。諦めの悪さは人一倍、貪欲にラストチャンスを掴み取った、炎のスーパーダンサー。メンバーからの信頼も厚く、「真奈先生、ダンスがしたいです……」と個人的に相談を受けるなど、僕青のパフォーマンス面を献身的に支えている。愛称は「もっちー」。
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