2024-06-29 10:00

NMB48泉綾乃×小嶋花梨「まさか7年目でこの大役を任されるとは」

アイドルグループ「NMB48」泉綾乃と小嶋花梨
アイドルグループ「NMB48」泉綾乃と小嶋花梨
撮影/岡本大翼

NMB48としては10年半ぶりとなる劇場オリジナル新公演が今年5月にスタート。記念すべき新舞台のキャプテンに任命された泉綾乃、そしてグループのキャプテンである小嶋花梨に新公演の手応えとグループの展望を聞いた。

作詞で通じた思い

――オリジナル公演を実施すると聞いて、どう思いましたか?

小嶋花梨 新オリジナル公演は目標として掲げていないことでした。「えっ、自分たちの時代にオリジナル公演って成し遂げられるんだ!?」という驚きがありました。

泉綾乃 私も「あっ、やるんだ!?」と驚きました。同時に、オリジナル公演に携われることが嬉しかったです。

――SKE48はこの2年で新オリジナル公演を3つスタートさせたことは知っていると思います。どう感じていましたか?

小嶋花梨 新オリジナル公演って、話としては浮上するけど、実際はできないという状況が続いてきて、そんな中、SKE48さんは実際に始めたわけですよね。「すごいな~」って思いました。この5年くらいNMB48は自分たち流のセットリストを組んでのオリジナル公演はやってきましたけど、完全なる新オリジナル公演を持ちたいという夢を持てていないことに寂しさはありました。

泉綾乃 私は羨ましかったです。

小嶋花梨 できないものと思っていたけど……できちゃいました(笑)。

――いくつもの公演を経験してきたと思いますが、オリジナル公演をもらう感覚ってどんなものですか?

小嶋花梨 現在の自分たちに合っている曲が多かったです。それは今まで一度も経験したことはありませんでした。この曲たちが未来へと残っていくことも楽しみにしています。

泉綾乃 自分たちに向けて書いてくださった曲ばかりなので、心に刺さる歌詞が多いんです。

――それはどの曲で感じましたか?

小嶋花梨 『HOME~ずっと友達~』はメンバー目線の曲で、これからも大事にしていきたい曲だなと思いました。ホームって劇場のことで、劇場に来てくださるお客さんとメンバーの関係を歌ってもいるし、メンバー同士がずっと友達だよねっていう歌詞でもあるなと思っています。

泉綾乃 私はM4の『ROUTE48』です。自分たちで道を切り開くんだという前向きな姿勢が自分たちと重なって、好きです。

――『僕らはまだ』は山本彩さんが作詞作曲をしていますね。

小嶋花梨 制作の段階で、メンバー4人(小嶋、塩月希依音、坂田心咲、芳賀礼)で彩さんと話し合いをさせていただいたんですけど、彩さんが私たちの考えていることを聞き出してくれました。「曲に入れたい言葉を並べてほしい」と言われたので、一人ずつワードを出していきました。それを見て彩さんは「共通しているのは、みんなが諦めていないということだね。前向きだよね」と話してくれて。そこから生まれた曲が『僕らはまだ』です。

家で一人反省会

――この公演にはキャプテンがいますね。

泉綾乃 はい(笑)。めっちゃ軽く言われました。レッスン終わりにマネージャーさんと花梨さんが私と(瓶野)神音を呼んだんです。怒られるのかなと緊張しながら話を聞いてみたら、「この公演のキャプテンをあーのんに、副キャプテンを神音にお願いしたいです」と伝えられました。

小嶋花梨 そもそもキャプテンが必要とか、そういうことすら考えずにリハーサルが続いていたんです。リハが3週目くらいまで進むまでは、私がいつも通りにキャプテンっぽいことをしていたんですけど、感覚的に「この公演、私がキャプテンじゃないほうがいいな」と感じたんです。なんかもったいないなと思って。この3週間のことを思い出してみると、あーのんと神音が頼りになる存在に成長しているということに気がついたんです。私は振り付けを全然覚えないキャプテンなんですけど(笑)、「ここ、どんなんだっけ?」ってその2人に確認することが結構あって。だったら、役割を渡してあげたいと思ったんです。そこでマネージャーさんに、「キャプテンという役割を作ってもいいですか?」って相談しました。マネージャーさんも全員が、「それはいいと思う」と言ってくれたので、こうなりました。

泉綾乃 ここまで詳しく聞いたのは初めてです。私はキャプテンなんて縁のないものだと思っていたんです。まさか7年目でこの大役を任されるとは思っていなくて、ビックリしました。

――そこからは意識が変わりました?

泉綾乃 はい。でも、空回りしていました。

小嶋花梨 そんなことないよ。

泉綾乃 何かしなくちゃって思ってしまって。自分は完璧主義なので、ひとつのことが上手くいかないと、すべてが悪い方向にいってしまうんです。初日まであたふたしていました。

小嶋花梨 私はもっと苦労すると思っていました。“もじもじあーのん”になっちゃうのかなと思っていたら、めっちゃハキハキ指摘してくれるから、その姿にビックリして。

泉綾乃 「声ちっちゃかったかな」とか家で一人反省会してました(笑)。「語尾、消えてたかな」とか。

取材・文/犬飼華

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