RHYMESTER宇多丸が語る…進化ぶりが著しいスターダストプラネット勢
RHYMESTER・宇多丸が、オススメのアイドルソングを中心に、J-POPを徹底批評する。
「 待望のアルバム」と言えばもちろん、日本型アイドルポップの理想形を孤高に追求する文坂なの『だけど、わたし、アイドル』……絶好調きなみうみによる新録タイトルチューンも、儚く輝く80’s調ミッドテンポ・ナンバーで、当然のように素晴らしい。今月のきなみうみ仕事としては、フィロソフィーのダンス『GO SURVIVE』もナイスファンク!
目下の音楽的充実・進化ぶりが著しいスターダストプラネット勢、今月はなぜか、Jazzin’parkによるAMEFURASSHI 『Sneaker’s Delight』をはじめ、私立恵比寿中学『トーキョーズ・ウェイ!』(ここではフロア用に強化された『Moe Shop Remix』の方を選ばせていただきましたが)、岩崎慧が手がけたukka『Overnight Rainbow』と、生音感強めのファンキーなディスコが集中した感が。もちろんどれもサイコー!
jubilee jubileeのアルバム『portamento』新録曲『さよならmemento』もこれまでになくストレートにオーセンティックなディスコチューン……それでいてやはり特有の抒情性も豊かで、美しい。
一方、5人組声優アイドルグループFenomenoの『I’mNotAYesman』は、ご存じ宮野弦士&SAWAによる一種ハロプロ的なケレンも感じさせるフュージョン~ディスコナンバー、超ゴキゲン! 宮野弦士の声優関係仕事で言うと、麻倉もも『幸せって書いて』のアレンジも流石のセンスでした。
本家ハロプロディスコも無論負けてない! 例えばOCHA NORMAのボリューム満点アルバム『CHAnnel #1』新録曲、『宇宙規模でダイスキ宣言!』における平田祥一郎編曲の圧倒的パワー、やはり他ではなかなか聴けないレベル。
パワーという点では今この人にかなう相手はいないのでは? という気がするMAINAMIND、新曲『Baby Love You』はモータウン調を彼女の現代的センスでサクッと料理したような余裕の一作。また、KiSS KiSS『チョコキス!!』の変則的ビートとメロディの中毒性や、大森靖子&クラムボン・ミトによるZOC『QUEEN OF TONE』の7分かけて荘厳の域に行くヒリヒリした物語性にも、ヤラれました!