【BUBKA11月号】RHYMESTER宇多丸のマブ論
9月30日に発売された「BUBKA11月号」より、注目の記事を抜粋して紹介する。
江崎マサルさん追悼……これからもオレたちがついてるぞハイパヨちゃん!
今月は他にも、Kaede『((( escape )))』、宮野弦士が手掛けたフラミングの法則『RockOut Girl』と春木百花『水曜日のアオ』、文坂なの『アステリズム』、リルネード『夏のレコードがまわりだす』、SZWARC 『Revolution!』など、素晴らしい作品揃いでした!
先月号でも、完全新曲15カ月連続配信リリースというまさしく“荒業”の成果が結晶した(当連載選出2020年度ナンバーワン楽曲『お家で聴きたいサマードライブ・アンセム』含む)アルバム『十五執念漂流記』に触れたばかりのhy4_4yhですが、報道などで皆さんもすでにご存知の通り、彼女たちと長年並走してきたプロデューサーの江崎マサルさんが、新型コロナウイルスによる肺炎のため、8月31日に急逝されてしまいました。
ハイパヨ楽曲独自の攻めたユーモアセンスと熱いハングリー精神は、氏のディレクションによるところも間違いなく大だったと思いますし、その足跡、功績はいずれしっかりと検証、称揚されて然るべきでしょう(その前に、もっと早く自分がそれをやるべきでした)。
驚くべきことに、あれほどの大力作をリリースしたその勢いのまま、いつの間にか今度は「24カ月連続」とゴールをさらに伸ばしてリリースを続けていたハイパヨちゃん。
8月25日にも竹原ピストルのカバー『石ころみたいにひとりぼっちで、命の底から駆け抜けるんだ』を配信開始しており、結果としてこれが、江崎さん存命中に発表された最後の作品ともなりました。
原曲をさらにグッとラップ~ヒップホップ寄りに再解釈してみせたかのような(それによってより飄々とした表情を獲得しているところも素敵だと思う)この見事にハイパヨ流な一曲は、どんな逆境の中でも決して歩みを止めることなく全力で戦い抜いてきた彼女たちと江崎さんのスピリットを、余すところなく集約してみせた上で、さらに「今はまだ先へと進む」意志を改めて宣言するかの如くも響く、まさに奇跡的な遺作と言えるかと思います。
こんなことが可能になるのもひとえに、彼らが常に文字通り「命の底から駆け抜け」続けているから、に他ならないでしょう。ともあれ江崎さん、本当に、お疲れ様でした。
――続きは発売中の「BUBKA 2021年11月号」で!
宇多丸|ヒップホップ・グループ「ライムスター」のラッパー。放送業界の最高栄誉「ギャラクシー賞」を受賞するなど、メディアでの活躍もめざましい。
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