2022-08-02 06:15

R-指定(Creepy Nuts)が語るスチャダラパーの時代

R-指定(Creepy Nuts)
写真/河西遼
R-指定(Creepy Nuts)
写真/河西遼

――あのドラマを見ると、ウータンのメンバーの出身地、NYのスタテンアイランドにある構造的な貧困や暴力を、まざまざと見せつけられるよね。

R-指定 だから、そういった状況に自分たちを押し込める「システム」や「社会構造」に対してキレるとか、怒りを表すことが多いと思うんですね。でもスチャはその意味では環境のちゃんとしたところから出てきた人ですよね。

――ANIさんとSHINCOさんの松本兄弟は川崎出身だけど、BAD HOP的な川崎の港湾方面じゃなくて、田園都市線沿いのいわゆるアップタウンの方で。

R-指定 RHYMESTERもその意味ではちゃんと教育を受けてきた人だけど、そこで自意識だったり「心のゲットー」を反骨の種にしてますよね。一方でSDPは、日本人がいかに「空気」を読んだり、空気に飲まれて流される民族なのかってことに気づいて、そこと戦ってると思うんですよ。

――山本七平が「『空気』の研究」で書いたようなことだよね。RHYMESTERも同じように「空気」を問題にすることが多いけど、それと自意識をぶつけることが多いとしたら、SDPはもっと「空気自体」に対して怒ってる。

R-指定 しかも、それがいまに至るまでずっと変わらないスタンスなんですよね。

――『シン・スチャダラ大作戦』の“スチャダラパー・シン・グス”でもそういう部分が垣間見れる。

R-指定 各アルバムで、その当時の空気、その当時の世の中の「読まなあかん/飲み込まなあかん空気」に関してこの人らはキレてるわっていう。

――でも「空気にキレる」って難しいよね。「その空気が気持ちいい」って思ってる人が多いから、そういう空気が醸成されるわけだし、そういう意味では世のメインストリームに文句を言うことになるというか。

R-指定 システムにキレるとなると、一致団結しやすいと思うんですよ。でも空気にキレるって、世の中に水を差すっていうことですもんね。あんなに親しみやすいキャラクターの人たちが、いろんなことに水を差してくるっていう(笑)。

Rの異常な愛情 ─或る男の日本語ラップについての妄想─
Amazonで購入

BUBKA(ブブカ) コラムパック 2022年9月号 [雑誌] Kindle版
Amazonで購入

BUBKA(ブブカ)コラムパック 2022年9月号
BUBKA(ブブカ)コラムパック 2022年9月号

Amazon Kindle

楽天Kobo

Apple Books

Google Play

紀伊國屋Kinoppy

BOOK☆WALKER

honto

セブンネットショッピング

DMM

ebookjapan

ブックパス

Reader Store

COCORO BOOKS

コミックシーモア

ブックライブ

dブック

ヨドバシ.com

その他、電子書籍サイトにて配信!

Twitterでシェア

関連記事

BUBKA RANKING17:30更新

  1. SKE48荒井優希、ステージ上でリング上でひときわ目立った“存在感”
  2. 宮戸優光「前田さんとの関係が、第三者の焚きつけのようなかたちで壊されてしまったのは、悲しいことですよ」【UWF】
  3. 乃木坂46 副キャプテン・菅原咲月は1人で100馬力!?齋藤飛鳥も予言していたキャプテンシー
  4. ファンの追い風を受けて=LOVE(イコラブ)旋風が巻き起こる予感
  5. 私立恵比寿中学・風見和香、不合格志願の春「私を落としてください」
  6. 「今しかないぞ!」上西怜がNMB48のセンターを強引に掴み取った日
  7. なんてったってキヨハラ第20回「最後の対決」
  8. 乃木坂46林瑠奈さんの飛躍の根底にある“2つの強み”
  9. “座長”乃木坂46 冨里奈央「37枚目アンダーライブ、行くぞーー!」に込めた決意
  10. 坂元誉梨の『初心者バイク女子の奮闘日記』#11「スーパーロングヘア」
  1. 『櫻坂46&週刊少年マガジン』グラビアコラボ最終週、山下瞳月のカバーカット解禁!的野美青×村井優・谷口愛季の新カットも
  2. 日向坂46松田好花、『THE TIME,』共演の安住アナと“親子みたい”なツーショットを公開「素敵な思い出」「みんなから愛されていた」
  3. 日向坂46楽屋立てこもり事件勃発!「撮れ高モンスター」松田好花の先輩潰しに佐々木久美「おい、松田」でクレーマー涙の土下座芸
  4. SKE48荒井優希、ステージ上でリング上でひときわ目立った“存在感”
  5. AKB48初の快挙!“研究生”センター八木愛月「今はすごく気合も入ってます」
  6. SKE48荒井優希、初対戦のアジャコングに“一斗缶攻撃”も食らい完敗
  7. 乃木坂46小川彩『週プレ』に登場!冨里奈央と巻頭グラビアをジャック
  8. レコ大獲得の登竜門!? 乃木坂46「氷の必勝」祈願でセンター 中西アルノが「どんくさレジェンド」秋元真夏を彷彿とさせる覚醒の兆し
  9. 「蕎麦打ちMC茹で太郎」でおなじみ「ふんふんごま」こと日向坂46松田好花が「BUBKAはエサ待ちの鯉」発言でラジオリスナーを茹でアゲる!
  10. 櫻坂46増本綺良「銀座の地下で…」“策士”ぶりにメンバー喝采