【BUBKA9月号】Rの異常な愛情─或る男の日本語ラップについての妄想─「番外編」
今月はCreepy Nutsがアルバム制作中のため、R-指定がさらなる多忙に。そこで、一昨年の「Rの異常な愛情」単行本発売記念トークショーの質疑応答をプレイバック! (トークショー開催は2019年9月。なので内容的に2021年7月とは時差があることをご了承ください) さらに、先月号に登場してくれたテークエム&KennyDoes(from 梅田サイファー)を交えた日本語ラップよもやま話もお届けします!
読者の質問に即興アンサー&梅田サイファー未収録ローク
Q:Rさんの歌詞は一つの言葉に何重にも意味が掛かっていたり、ライミングも複雑に作られていますが、一曲を書くのにどれぐらい時間がかかりますか?
R-指定 曲の大体のテーマは二人で考えるんですが、先に上がってくるのはやっぱりトラックなんですよね。松永さんは仕事早いんで。で、そこからは松永の長い長い待ちのターンが始まって、これがかなり時間がかかる(笑)。でも最近は早くなったほうですよ。最長だと1年で1曲しかできなかったこととかもありますから。
――それは何のタイミング?
R-指定 Creepy Nutsを結成するかどうか話し合ってる時期、まだ本格始動していないタイミングのときですね。そこで作ったのが“トレンチコートマフィア”。
――そんなに頑張った1曲があんな暗い曲だったとは(笑)。
R-指定 やっぱりかかりましたね、あの曲は。
――でも一日であの曲を作りましたって言われたら、それはそれでどんだけ世の中にルサンチマンを抱えてるんだって心配になるね(笑)。
R-指定 特に若い世代だと、1日で何曲も書ける人もおるけど、俺は一週間は欲しいな…贅沢なようやけど。でももっと遅かった時は、1曲に何カ月もかけたりとかしてましたね。最近はテーマが決まって、ある程度道筋さえ見えてたら、3日ぐらいあればいけることもあるんですが、それも内容次第ですね。しんどいテーマが出てきたら、めっちゃ時間かかるかも分からない。それになかなか制作熱が維持されてる間に作り終わることはほぼないんで。「こんな曲作ろうか?」「例えばこんなフレーズなぁ」から始まって、それを2週間とか1カ月、下手したら半年ぐらい寝かして、思いついたように「そう言えば、あれ形にする?」みたいな感じで作ることもあるんで。それもあって、かなり皆さんにご迷惑をおかけしております(笑)。
――インタビューの続きは絶賛発売中のBUBKA9月号にて!
R-指定
大阪府出身のラッパー。DJ松永とCreepy Nutsとして活動中。高1から梅田サイファーに通い、バトルやライブ活動を開始。2012年からMCバトル全国大会UMBで3連覇を成し遂げ、「フリースタイルダンジョン」の2代目ラスボスに選ばれる。2020年11月にはCreepy Nuts初の日本武道館ワンマンライブを成し遂げた。