なんてったってキヨハラ最終回「青春と夢の終わり」
しかし、野球評論家や著名人の意見はほとんどが「西武残留」であり、「移籍するならせめて阪神」だった。漫画家の水島新司は「何しろ、『ドカベン・プロ野球編』で私は山田太郎(主人公)を西武に入れましたが、“清原がいる限り山田は三番”と決めていたぐらいの存在ですから。せめてあと1年やって責任を果たしてから」なんて無茶ぶり。「清原よ、男なら巨人へ行くな!」とド直球の提言をする『サンデー毎日』には、ついにレオ党・吉永小百合の直筆メッセージが掲載される。
「もし、ジャイアンツに行くのなら、あの時のくやし涙は何だったのかと思います。もし、男としてもう一度勝負をしたいと云うのなら、阪神に入って、ジャイアンツに立ち向かってほしいです」
93年のスポニチインタビューでは、「清原クンが打たない時なんて落ち込んじゃって。ラジオで聞いても『清原5タコ』なんていうと、しょんぼりしちゃう」と明かすほど、国民的大女優は熱烈なキヨマーファンだったのだ。周囲の願望と己の夢の狭間で悩む29歳。『週刊ポスト』では一夜をともにした現役美人モデル嬢が、「どうせ東京に住むんなら、いつでも好きな時間に六本木や赤坂に飲みに出たいよな。こうやって六本木で遊んでいても、埼玉の西武球場で試合があると、夜、帰らなきゃならないとか、朝も早めに帰らないと練習に間に合わないとか、余計なことを考えるじゃない」なんてキヨマーのリアルピロートークを暴露。朝日新聞の「天声人語」まで清原FA問題を取り上げた。
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文/中溝康隆(プロ野球死亡遊戯)
中溝康隆=なかみぞ・やすたか(プロ野球死亡遊戯)|1979年埼玉県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒。ライター兼デザイナー。2010年10月より開設したブログ『プロ野球死亡遊戯』は現役選手の間でも話題に。『文春野球コラムペナントレース2017』では巨人担当として初代日本一に輝いた。主な著書に『プロ野球死亡遊戯』(文春文庫)、『ボス、俺を使ってくれないか?』(白泉社)、『原辰徳に憧れて-ビッグベイビーズのタツノリ30年愛-』(白夜書房)、『令和の巨人軍』『現役引退―プロ野球名選手「最後の1年」』(新潮新書)などがある。
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