lyrical school、5人がたどり着いた「アイドルラップ」の最高到達点
7月24日に行われる日比谷野音でのワンマンライブをもって、グループを継続するminanを除いたhinako、hime、risano、yuuの4人が卒業し、大きな節目を迎えるラップアイドルユニット:lyrical school。5人で活動した5年間とはどんな時間だったのか、そして現体制のリリスクが形作ったものとは何だったのか、現在の率直な気持ちをメンバーに訊いた。
アイドルの特権
――現在行われている「L.S.」ツアーは、現体制での最後の全国ツアーになります。
risano この5人では最後のツアーだから「久しぶりにこの曲はやっておきたい」とか「この曲をやったら喜んでもらえるんじゃない?」って意見をメンバーからスタッフに伝えて、セトリに加えてもらうことは多いですね。歌詞や歌割りを思い出すのは大変だけど(笑)。
hime 私たち、意外と曲数多かったんだなって思ったよね(笑)。アルバム「L.S.」のツアーだからアルバム曲ももちろんだけど、もっと各会場で特別なことをしたいねって気持ちがいつも以上に強くて、そういうアイディアはどんどんメンバーから言うようにしてますね。「みんなが何を見たいのか」「どうしたら喜んでもらえるか」……いつも以上にメンバーでよく話しています。
risano もうこの5人では一生歌えない曲もあるかも知れないし。
――言い方が……(笑)。
hime でも、来てくれるみんなを楽しませたいっていう気持ちはいつもと変わらないし。
hinako 私たちの楽屋の雰囲気も全然いつも通り。
hime 「まだ卒業する実感がない」っていうのも大きいと思いますね。だから私は泣いたりもしてないし。
yuu 私は泣いちゃってます。
risano yuuは泣きすぎだよ。
yuu 新潟公演はhinakoの凱旋だったんだけど、誰よりも泣いちゃっ
て。
hinako 家族を前にしてる私より泣いてて(笑)。
yuu メンバーそれぞれの子供の頃が歌詞に織り込まれた“大人になっても”を歌ったんですが、「何十年後も/わたしはわたし/忘れたくないの」って歌詞を歌ったら、「おばあちゃんになった時、この景色を思い出すのかな……でも、この5人で、この新潟の、この景色を見るのは最後なんだな」って思ったらもう涙が止まらなくて。
hinako minanちゃんも高崎のライブで“The Light”を歌いながら泣いてたよね。
minan その時は4人の卒業を発表する前だったから、「ヘッズ(リリスクファンの呼称)に隠してる」っていう申し訳ないような気持ちと、「このライブが、5人のリリスクを見る最後になる人もいるんだろうな」って思いが入り混じって歌いながら泣けてきちゃって。
risano お客さんもすごく泣いてくれるよね。
hinako ライブ中に感極まって涙してる方、特典会の時に泣き出しちゃう方……みんな熱い想いを伝えてくれて。
risano 私の推しじゃない人も「ここがrisanoの良い部分だと思う」って伝えてくれたり。愛されてるな、ありがとうって感じることが沢山あります。
hime 推しだけじゃなくて、「リリスクを好きでいてくれてるんだな」って感じることが多いよね。やっぱり「今の5人での時間が限られてる」からか、ダイレクトに気持ちを伝えてくれるようになった気がするし、応援してくれているのは伝わっていたんだけど、「そんなに好いてくれてたんだ」「大事に思ってくれてたんだ」って改めて気付かされたり。
yuu それはすごく感じるよね。
hinako 私たちから会いに行くことはできないんですよ。でも会いに来てくれれば、その思いを受け取ることが出来るし、私たちも感謝を伝えられる。だから限られた回数だけど、会いに来てもらってお互いの気持ちを伝え合いたいなって。「会える」っていうのは、私たちアイドルの特権だと思うし。
risano 「5人のリリスクのライブに来れるのは今日が最後」って言葉も増えてきたよね。
hinako それが積み重なって卒業の実感が強くなっていくんだろうね。
hime ヘッズの言葉で実感するよね。次のアルバム、次のツアーにも自分がいるんじゃないかって思っちゃうんだけど、そうじゃないんだなって。
yuu なんか「まだずっと会えるんじゃないか」って思っちゃうんですよね。実際、7月24日で5年間続けてきたこの5人でのリリスクが最後になるって、信じたくないと思ってる自分がいるっていうか。自分で決めた卒業なのに。
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