2022-06-06 06:10

RHYMESTER宇多丸のマブ論「今月もいつにも増して、リリース総量エグいっす……!」

RHYMESTER宇多丸のマブ論
RHYMESTER宇多丸のマブ論

「Lyrical schoolはアルバムこそが本領!」というのは随分前から当連載でも繰り返し言っていることですが、残念ながら現体制ラストとなる今回の『L.S.』も、例えばアリキックが手掛ける実質上の一曲目(本作で言えば、ビートチェンジに合わせてラップのスタイルもガンガン変わってゆく高難易度なタイトルトラック『L.S.』)でまずはその時点でのスキル到達点MAXを誇示してみせる……という恒例のツカミ構成もいつも以上に完璧な、引き続き自己最高傑作を更新する見事な一作に仕上がっています。

一曲に絞るというのは大変難しいのですが(PESの『LALALA』なども素晴らしい)、ここでこの私が選ぶならやはり、MUROとZEN-LA-ROCKとgrooveman SpotとKASHIF!というセンスの塊のようなメンツが一堂に介して、なんと「さんピンキャンプ」でお馴染みHAC『SPECIAL TREASURE』を引用してみせる極上のメロウグルーヴ・チューン、『ユメミテル』しかないでしょう!

アルバムで言えばフィロソフィーのダンス『愛の哲学』も、メジャーデビュー以降のなんならパワーアップした快曲群(『ドント・ストップ・ザ・ダンス』『ダブル・スタンダード』そして『テレフォニズム』!)が束になって襲いかかってくる、もちろん万人必携の超強力盤……ここでは『Lovin’You』オマージュなフレーズも飛び出すハッピーな新録『スペシャル・ルーティン』をチョイスしておきます。

シングルだと、堂島孝平が作詞作曲、鈴木俊介が編曲のアンジュルム『愛すべきべきHuman Life』が、それこそプッチモニの歴史的名曲『ちょこっとLOVE』すら彷彿とさせる、ハロプロ・スカの新たな大傑作でした!

――記事の続きは発売中の「BUBKA7月号」で!

宇多丸|ヒップホップ・グループ「ライムスター」のラッパー。放送業界の最高栄誉「ギャラクシー賞」を受賞するなど、メディアでの活躍もめざましい。

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