尾形回帰「曲を提供した人もどんどんエビ中のことを好きになる それって、間違いなく彼女たちの人間性だと思うんです」<私立恵比寿中学の音楽のすべて>

――じゃあ、まず曲ができて。

尾形回帰 そうですね、曲を先に作ってから歌詞を書きました。以前からエビ中の「永遠に中学生」というコンセプトはすごく大好きで、というのは中学生という多感な頃に影響を受けたものは大人になってもずっと好きじゃないですか。なのでもし、僕がエビ中に曲を作ることがあれば中学生っていうテーマを大事にしたいという気持ちがありました。まあ、中学生をテーマにした曲ってエビ中にたくさんあるんですがあえて挑戦しました(笑)。ただ、僕が作った年には小林さんも中山さんも中学校を卒業して、グループからリアル中学生がいなくなるときだったんですよね(笑)。でもそれが逆に面白いなと。

――歌詞も、曲同様に割とスムーズに?

尾形回帰 はい。中学生をテーマに歌詞を書くのは、楽しかったですね。だから、書いてても言葉がすらすら出てきたし、いろいろなアイデアが浮かんできて楽しく作りました。

――HEREでやっているアプローチとは、また全然違うけれども楽しかったというか。

尾形回帰 曲は近い部分もあるんですけど、歌詞はまったく別ものなので面白かったです。

――『春休みモラトリアム中学生』は、冒頭の〈せめぎあう せめぎあう ざわざわ〉から強いインパクトがあって、ほかの曲にはないような持っていかれ方をします。

尾形回帰 曲に入ったときのフックはもちろん意識しましたし、メンバーの声から入る曲にしたいというアイデアは最初からありましたね。

――この冒頭のフレーズはメロディーラインが乗っかってるというよりも、ギターのリフっぽい感じの聴こえ方がしてすごく面白いなと思ったんですけど、尾形さんがロックバンドをやってるからこそなのかなと思いました。

尾形回帰 そうですね。当時、石崎さんにはそこの決めの部分だったり、中間部で6拍子になったりするところがHEREとエビ中の接点になっているから、ここは大事にしたいよねっていう話はしましたね。

――インタビューの続きは発売中の「BUBKA7月号」で!

取材・文/大久保和則

尾形回帰|「熱中する人間は美しい」をテーマに2008年から活動を開始した、日本で最もハイテンションなロックバンドを自称するHEREのボーカル。

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