シンガーソングライター吉澤嘉代子「『日記』は、(小林)歌穂ちゃんに宛てた手紙をプレゼントしようと思って書いたんです」<私立恵比寿中学の音楽のすべて>
小林歌穂の歌の魅力
――『日記』(’18年1月に配信シングルとしてリリース)のときは、どんなオファーだったんでしょうか?
吉澤嘉代子 『また来てマチ子の、恋はもうたくさんよ』というドラマの主題歌をということで、ぽーちゃん(小林歌穂)が主人公ですというお話をいただいて。
――そうすると、ドラマの内容やマチ子のキャラクターもだいぶ反映させながら書いたんでしょうか?
吉澤嘉代子 台本を全部読んでから、あの物語にあるテーマってなんだろうとか、その最後のピースになれるような楽曲にできたらと思って書きました。
――ドラマの最後のピースになるようなという意味では、吉澤さんはどういうものを感じて、何を最後のピースにするべきだと思ってこの曲を書かれたんですか?
吉澤嘉代子 ドラマの中のぽーちゃんのお兄さんだったり、その恋人だったり、いろんな目線のすべての人のテーマソングになったらいいな、そうすれば最後のピースになれるんじゃないかなと思って書きました。なので、いろんな人の眼差しが交差している楽曲にしたいなと思って。家族がテーマの曲でもあるんですけど、それをエビ中が歌って、エビ中ファミリーに届く曲になったらいいなという思いもありました。
――小さな子どもにもわかるような平易な言葉が使われている楽曲ですけど、その中で〈仄明るい未来〉という歌詞は、吉澤さんじゃないと書けない表現なんじゃないかなと思います。
吉澤嘉代子 うれしいです。
――吉澤さんの中での、〈仄明るい未来〉というもののイメージだったり、ここに据えた意図を聞かせてください。
吉澤嘉代子 この曲を書く直前に、(松野)莉奈ちゃんのことがあって、突き抜けるような青空っていうのは、どうしてもイメージできなかったんですよね。ただ、それでも希望を見出したいなと思ったときに、〈仄明るい未来〉という言葉が浮かびました。