天龍源一郎がレジェンドレスラーについて語る!ミスタープロレス交龍録 第42回「グレート小鹿」
天龍源一郎は、その40年間の“腹いっぱいのプロレス人生”で様々な名レスラーと出会い、闘い、交流した。ジャイアント馬場とアントニオ猪木の2人にピンフォールでの勝利を収めた唯一の日本人レスラーであり、ミスタープロレスとまで称された天龍。そんな天龍だからこそ語れるレジェンドレスラーたちとの濃厚エピソードを大公開しよう!
馬場さんが俺に及第点をくれる対戦相手 文句を一切言われなくて伸び伸びやれた
1976年10月に相撲から全日本プロレスに来た時にすぐに巡業に合流したんだけど、いきなりカルチャーショックを受けたのは会場入りするまでの時間の潰し方。相撲だったらホテルに着いても大広間で喋ったりしてみんなで過ごすんだけど、プロレスの場合は、選手それぞれが「お疲れさまでした」って自分の部屋に入っちゃって、勝手に飯食いに行って、出発時間まで誰も出てこないから、時間の潰し方がわからなかったんだよ。
そんなプロレス社会のシステムに戸惑っている時、昼間にご飯を食べに行くのにグレート小鹿さん、大熊(元司)さん、ロッキー羽田、桜田(一男=ケンドー・ナガサキ)とかが誘ってくれて、同じ相撲出身ということで、プロレスの社会が身近に感じられるようになったね。あと相撲出身ではないけど、カブキさんもいたよ。カブキさんは二所ノ関部屋出身の日本プロレスの社長だった芳の里さんを尊敬していたから、二所ノ関部屋で芳の里さんの後輩にあたる俺に親近感を持ってくれたんじゃないかな。
当時の小鹿さんは、自分に自信があるっていう感じで堂々としていた。俺がプロレスに来た時に馬場さんに「小鹿はそんなに大きくないけど、あの歩き方を見てみろ。ガーッと胸を張って、足幅が大きくて堂々としていて、プロレスラーらしく見えるだろ」って言われたことを今でも憶えてるよ。「ああ、プロレスラーはこんな感じで颯爽としてなきゃいけないんだな」って教えられた感じだったね。
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