活動10周年のHKT48、次のステップに必要なものと若手メンバーの課題
4月8日、HKT48の全国ツアーが神奈川・よこすか芸術劇場大劇場より開幕した。2日後の東京・LINE CUBE SHIBUYAでは、メンバーを大幅に入れ替えて開催した。
昨年から今年にかけて、HKT48のメンバーに話を聞いてみると、「ツアーをやりたい!」と口をそろえた。コロナ禍もあり、なかなか実現できないでいたツアーがようやく実現する。メンバーの喜ぶ顔を想像しながら、渋谷へと向かった。
ここでHKT48の近況をおさらいしておく。HKT48のツアーは約3年ぶりのことだ。前回は2019年の夏から秋にかけて、九州7県を周った。ツアータイトルは、「あの支配人からの、卒業。」。指原莉乃が同グループを旅立った直後に開催されたものだった。圧倒的な人気と知名度、影響力を誇った指原がいない状態に在籍メンバーは奮起。1期生の松岡菜摘を中心に話し合いを重ね、グループは団結の方向へと進んだ。
翌年、コロナ禍が世界を襲った。HKT48はこの危機をオンライン演劇などでつないだが、このパンデミックはシングル『3-2』を披露する機会を奪った。初センターに立った運上弘菜は悔しさをにじませた。
2021年、またも転機を迎えた。宮脇咲良が韓国から戻ってきたが、HKT48からの卒業を発表した。人気メンバーだけに、グループにとっては大きな痛手だった。宮脇と同じく、渡韓して活動していた矢吹奈子はHKT48に復帰することになり、中心的な役割を果たすことになる。田中美久は初の写真集を発売するなど、グラビアで人気を博し、かつての“なこみく”とは違った形で2人が台頭してきた。こうしてHKT48は活動10周年を迎えた。