2022-03-28 17:00
乃木坂46ファンの“心の声”が起こした奇跡のライブ
見えない敵によって大打撃を受けている音楽業界。ライブを開催するための規制は徐々に緩和されているものの、いまだに観客は声を出せない状況が続いている。しかし、われわれにはまだ「拍手」で応援する方法が残されていた。さらに、アイドル特有の文化「ペンライト」も声援に代わる大きな強みだ。ただ、言ってしまえば拍手もペンライトも声援に代えられるものではないが、今のご時世その代役がライブを成功させるための要素になっている。
乃木坂46のライブはいつからか、曲が終わるごとに大きな拍手が沸き起こるようなった。私の感覚的な記憶だが、アンダーライブが発祥だと思っている。これはコロナ禍になる前からの出来事で、会場にいるファン同士が暗黙の了解で生み出した自然現象とでもいうべきか。盛り上がる曲では盛り上がり、聴くべきところでは静かに見守り、握っているペンライトを放して最後に盛大な拍手を送る。それがアンダーライブを越えて全体のライブに浸透していき、今となってはバラード以外でも曲終わりに拍手が沸き起こるようになった。