2022-02-05 06:00

音楽プロデューサーCMJK「あの頃のエビ中ちゃんたちは本当に安らぎがなかったと思う」<私立恵比寿中学の音楽のすべて>

――そういう意味での、「エビ中なりの『ブルー・マンデー』」なんですよね。

CMJK そしたら、1週間連絡がなかった石崎さんから電話かかってきまして、「アルバムを作っているんですが、いろいろなことがあったので内容を総取っ替えぐらいにして2~3週間で完成させたい。なので、“エビ中にとっての『ブルー・マンデー』”を詞曲アレンジ含めて、今週中にデモをください」って木曜日ぐらいに言われて。木曜日の段階での今週中だから、3日か4日で作れと。でも、不思議なもんでその日のうちに曲も詞もアレンジも全部できたんです。自分で作った気がしてないというか。長い間この仕事をしてますけど、こういうことはめったになくて、まさに降りてきたという感じでしたね。

――石崎さんを含めたスタッフの方々と、もともと仲良くされてたというのは?

CMJK 前山田(健一)くんが作詞作曲の『参枚目のタフガキ』(’16年4月リリースの3rdアルバム『穴空』に収録)の編曲をさせていただいてたんですけど、その前から年末にやる大学芸会のメガミックス的なつなぎとか、そういったことはよくやらせていただいてたんです。あと、石崎さんがエビ中に専念する前にチームしゃちほこ(当時。現・TEAM SHACHI)のスタッフだった時期から、石崎さん知ってましたから。もう、けっこう長いおつき合いになるんですよね。

――飲みに行ったりもされてたということは、人間的なところも含めて合った感じが。

CMJK はい。でも、本当のことを言うと、エビ中って日本一自分に縁がなくて、一生声がかからないグループだと思ってたんですよ。何故かというと、約10年前に(エビ中をリリースするレコード会社である)ソニーさんから「近々楽曲をお願いしたい」と打診をいただきまして。「今度、Zeppでワンマンがあるから観に来てほしい」と言われて行こうかなと思ってたら、ちょっと風邪っぽかったのと、東京が超大雪だったんですよ。マンションのドアが開かないくらい雪が積もってまして、「あぁ~今からZeppは……」と思って行かなかったんです。そしたら、後にも先にもあんなにマネージャーに怒られたことはないっていうぐらい怒られまして。エビ中どころか、スターダストのほかのアイドル、あるいは全アイドル、ソニーの仕事はないと思え、ぐらい言われて。なので、こんなに携わるとは思ってませんでした(笑)。

――どこでどうなるか、わからないもんですね(笑)。先ほど、『藍色のMonday』はこんなことないっていうスピードでできたというお話がありましたが、とは言えCMJKさんがこの曲で表現したかったことや込めた思いや願い、それは歌詞もメロディラインもそうだと思うんですけど、結果的に自分はこれを表現したかったのかなっていう部分は?

CMJK 「マンデーはこうでチューズデーはこうで、ウェンズデーはこうで」みたいな、1週間の歌みたいなのは古今東西たくさんあるんですけど、あの頃のエビ中ちゃんたちは本当に安らぎがなかったと思うんです。自分たちの正気を保ってるのに必死っていう状態だったと思うので、精神的な意味での日曜っていうのはないんじゃねえかなと。だから、歌詞にサンデーは出てこないんですよ。それは、絶対やりたかったです。メンバーは、息を吸って吐いてるだけで精一杯なんじゃないのかなっていうことですよね。

――インタビューの続きは発売中の「BUBKA3月号」で!

CMJK|1967年8月21日生まれ、宮城県出身。音楽プロデューサー/作曲・編曲家。1991年、石野卓球、ピエール瀧と共に電気グルーヴとしてデビュー。電気グルーヴ脱退後はCutemen ~ Confusion ~ Alex incとユニットを経て活躍し、90年代初頭の黎明期の日本のクラブ/テクノ・シーンの礎を築いた。現在は、浜崎あゆみ、Kis-My-Ft2など多数のアーティストの編曲を手掛ける傍らDJとしても活動中。2021年、CMJK自身初のソロアルバム『Landscape 1』をリリース。

Twitterでシェア

関連記事

BUBKA RANKING17:30更新

  1. 坂元誉梨の『初心者バイク女子の奮闘日記』#13「プロにおまかせしてきました」
  2. 【BUBKA2月号】栗栖正伸、イス大王が語る遅咲きヒールとしての苦節50年
  3. 乃木坂46、3期生の絆「今が一番の思い出」過去から現在そして未来へ
  4. 宮戸優光「前田さんとの関係が、第三者の焚きつけのようなかたちで壊されてしまったのは、悲しいことですよ」【UWF】
  5. SKE48荒井優希、ステージ上でリング上でひときわ目立った“存在感”
  6. 選抜の噛ませ犬じゃない!乃木坂46最新アンダーライブ極私的過剰考察「私、アンダーメンバーの味方です」
  7. みうらじゅん「アブノーマルもラブさえあればラブノーマルだと思うんですよね」<永いおあずけ>
  8. SKE48須田亜香里×山本昌「笑顔にスランプはない!」<BUBKAアーカイブ特別編>
  9. 乃木坂46向井葉月の“代打”出演&表題曲パフォーマンスにファンも大喜び…夢につながる想いを実現するために
  10. ギャロップ林健“チャーハン林”が唸った絶品5皿【BUBKAアワード】
  1. 日向坂46「6回目のひな誕祭」サプライズで長濱ねるらOGメンバーが登場し『ひらがなけやき』を披露!
  2. 乃木坂46佐藤楓卒業セレモニー「私の存在が日々の活力だったり、糧だったり、日常の一部になっていたら嬉しいですし、ここにいる意味があります」
  3. 「バックダンサーでも何でもない」乃木坂46 佐藤楓が卒業セレモニーで「史上最強の」アンダー集団に送ったエールの重み
  4. 日向坂46「6回目のひな誕祭」、雨予報を吹き飛ばす空模様に小西夏菜実「晴れ女の久美さんのおかげでもあるなって」
  5. AKB48花田藍衣「大切に歌っていきたい」、65thシングル『まさかのConfession』カップリング曲でセンターに
  6. 乃⽊坂46 初披露の会 「はじめまして、6期⽣です」初ステージで個性豊かな自己紹介を披露!
  7. 乃木坂46「38thシングルアンダーライブ」約5年ぶりの“ノンストップライブ”で観客を魅了!
  8. 乃⽊坂46 初披露の会 「はじめまして、6期⽣です」完遂!初のステージでは『タイムリミット片想い』など5曲をパフォーマンス
  9. 乃木坂46筒井あやめ1st写真集発売記念YouTube生配信決定!当日予約限定折り目なしポスターカット公開
  10. 乃木坂46筒井あやめ、顔より大きいパンをもぐもぐ…“もぐめん”ショット解禁