大森靖子「道重さんがよりよくなっていくから好きになるしかなくて」~吉田豪インタビュー 証言モーヲタ
――情報がシャットアウトされていた!
大森 歌割りが1文字とかでも道重さんは意外といいところにいるんですよ、けっこうセンターも多かったり。だから、そんなに歌割りが少ない記憶もないというか。だって会場が広いから、見てたらそこが真ん中になるし、私と道重さんしかそこにいない世界が成立してるから、ヲタ友いなくても関係ない。
――そういうものなんですね。
大森 でも、やっぱりイベントでトレードとかするの見てるといいなって。しかもモーニング娘。は最初、握手券がランダム形式になってたので、交換ができなくて道重さんぜんぜん当たらないっていうのもありました。
――そのときは、しょうがないから他のメンバーと握手するって感じだったんですか?
大森 いや、道重さん以外だったら行かなかったです。そこは頑なでした。ちゃんと一筋だったんで。券を無駄にしてました(笑)。
――本さんに出会う前はどんなヲタ活動を?
大森 出会ったのは『PINK』(注12)を出した頃なんで上京して4年くらいで。最初は加護ちゃんが好きだったので、加護ちゃんがジャズをやってたときだからジャズ観に行って、「ジャズもいいね!」みたいな。それがジャズもしなくなって、「ジャズもしなくなった!」と思ってジャズを聴き続けて。また出てきたと思ったら早稲田の杉作さんのイベント(注13)で、そのとき飴もらって喜んでその飴を棚に飾り、加護ちゃんにもらった飴だ、みたいな。
――早稲田のイベントはボクも行きました。
大森 あれおもしろかった。その時期、加護ちゃんが出るイベントがそれくらいだったんですよ。その時期を越したくらいにホント加護ちゃんの現場がなくなって。せっかく東京に来たのにあんまり加護ちゃんに会えないなって、それとは別でだんだん道重さんが好きになって。でも、道重さんテレビにけっこう出てたんで、テレビで応援できるというか。
『 PINK』(注12)……2012年にリリースした大森靖子のデビューEP。
早稲田の杉作さんのイベント(注13)……2008年の早稲田大学の学園祭のイベントに加護亜依と杉作J太郎が出演した。