大森靖子「道重さんがよりよくなっていくから好きになるしかなくて」~吉田豪インタビュー 証言モーヲタ
初めてできたヲタ友たち
――当時は、まだ知名度もない時代でしょうけど歌手活動をやりつつヲタ活動もやって。
大森 そうですね、歌手活動を始めたぐらいに本秀康(注7)さんとかナカG(注8)さんと知り合いになって、打ち上げで隣にいて、今日もどうせ音楽の話に馴染めずに、「海外のバンドのこれいいよね」みたいなのを聞いて終わるんだろうなと思ってたら、本さんが「大森さんは何が好きなの?」って聞いてくださって。「私はハロプロがすごい好きで」って言ったら、「え、俺の(菅谷)梨沙子フォルダ見て!」ってマジかと思って梨沙子フォルダ見せられて。そしたらナカGさんも紹介してくださって、それで一緒に観に行ったりしてました。
――初めてそういうことを語り合えて。
大森 本さんとナカGさん。初めてできたヲタ友でした。本さんイラストの能力がすごい方じゃないですか。ハロプロのスタッフさんとも仕事をしてらっしゃって、本さんが観に行くときに「一緒に行こうよ」みたいな感じで本さん枠で関係者で入っちゃったんですよね。そこで西口(猛)(注9)さんにCDを渡して。
――なるほど、そこでつながったんですね。
大森 そうです。で、西口さんが「TIF(注10)とか出てみれば?」って感じで山田(昌治)(注11)さんにつないでくれて2013年のTIFに出たのが自分が売れたきっかけだと思ってるので。
――実はアップフロントの人たちのおかげだった、という。本さんと出会うまでの孤独さって、けっこうな感じだったんですか?
大森 いや、道重さんしか見てないんで関係ない。道重さんとはいまけっこうお話しさせていただけるようになったんですけど、「このときの(高橋)愛ちゃんかわいいよね」とか言われても道重さんしか見てないから覚えてないんですよ。「このときの愛ちゃんの髪型好きなんだよね、どう思った?」「え、知らない……そのデータ私にない」みたいな。
本秀康(注7)……イラストレーター、漫画家。
ナカG(注8)……イラストレーター、漫画家。『BUBKA』で連載したほか、アイドルのオフィシャル仕事も多数。
西口(猛)(注9)……アップフロントプロモーションの代表取締役。
TIF(注10)……音楽イベント「TOKYO IDOL FESTIVAL」。
山田(昌治)(注11)……アップフロントでマネージャーを務めていた。現在はYU-Mエンターテインメントの代表取締役。