Uインターの生き字引 鈴木健が語る 髙田延彦vs北尾光司戦の真実
90年代初頭、最強のプロレス団体を目指して設立されたUWFインターナショナル。髙田延彦vs北尾光司戦、さらには幻の1億円トーナメントなど、数々のマッチメイクの仕掛け人である鈴木健が登場。髙田とともにUインターの生き字引的人物の彼に、伝説的マッチメイクの裏側を訊いた。
髙田さんは正々堂々とKOで勝ったんだから、シバター戦とは真逆だよ
シバターvs久保戦と比較
――昨年大晦日のRIZINで行われたシバターvs久保優太が“八百長騒動”で話題になっていますが、ご覧になられました?
鈴木 観ました。私は観ていて面白かったけどね。体重は違うけど、久保優太選手って元K-1王者で総合に転向した人なんでしょ? そういう選手にプロレスラーが勝つっていうのは気持ち良かったから。でも八百長って、あれホントなの?
――厳密に言うと“八百長”とは違うんでしょうけど。もともとシバターが「K-1王者相手じゃ実力差がありすぎるから、重篤な後遺症が残る危険性がある」として棄権を示唆して。それでもやるなら、「1ラウンドは本気でやらずに、2ラウンドから本気で」ということを裏でLINEを送って提案したのを久保選手が了承したんですけど、シバターは1ラウンドで跳びつき十字固めで勝ったと。その内幕を久保側が暴露したことで騒動になってるんですけどね。
鈴木 それがすべて事実なのかどうなのかは、私にはわからないけどね。
――シバターvs久保の真偽はともかく、ネットで一部の人間が、「髙田延彦vs北尾光司みたいなもんだ」と訳知り顔で語ってるのが散見されるんですよ。
鈴木 何を言ってるの? 今回の件と髙田vs北尾戦に関してはまったく違うよ!
――でも、“ブック破り”なんていう、業界の隠語でもなんでもないネットスラングで浅はかなことを言ってる人がけっこういる現状があるので。今回は元UWFインターナショナル取締役である鈴木さんに「髙田vs北尾の真実」を語ってもらいたいな、と(笑)。
鈴木 それは髙田さんとプロレスの名誉に関わることだから、本当のことを語らせてもらいますよ。だいたい、シバターvs久保と髙田vs北尾じゃ、立場がまるっきり違うよね。向こうは勝ったシバターのほうが「本気でやらないでくれ」って持ちかけたわけでしょ。でも髙田vs北尾は、北尾が言ってきたんだから。
――試合直前になって、マッチメイクに対してゴネてきたんですよね?
鈴木 そう。もともと時間無制限一本勝負で決まっていて、もうそれで発表もしちゃってるんだよ。それなのに前日になって「時間無制限一本勝負じゃ嫌だ」「引き分けじゃないと明日は出ない」とか言い出してね。チケットなんてほとんど売れちゃってるんだよ?
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