AKB48本田仁美がもたらす影響…圧倒的練習量から得たもの
本田仁美はセンターの横に陣取っていた。2回目の選抜にしては、異例の抜擢だ。金髪の彼女は人目を引いた。そればかりか、自信を引っ提げて帰国したことも手伝って、実際の身長よりも大きく見えた。自信は意外なところにも表れた。ある日の取材でのこと。先輩メンバーに囲まれて、本田もその場所にいた。以前の本田ならば、発言回数は少ないだろう。だったら、積極的にこちらから話を振らないといけない。そう考えて取材に臨んだ。
ところが、本田は以前の本田ではなかった。先輩が質問に答える前に、誰よりも早く口を開いてくれることもあった。これは予想外だった。2年半の異国での生活は彼女から遠慮を吹き飛ばしていた。最新シングルは、レッスンから本田の理想通りに進んだ。グループ内の影響力も格段に増した。本人のメディア進出も活発で、TBS『ラヴィット!』『クイズ!THE違和感』などにも積極的に出演している。雑誌にも、「今、注目の人」という観点から掲載を何度も果たしている。『根も葉もRumor』のセンターは岡田奈々だが、新鮮さという意味では本田のターンだった。
そこで注目されるのは、次のシングルに何を持ってくるかだ。ロックダンスが連続することはないだろう。順当に考えれば、「全メンバーが団結しなければならない何か」が用意されるはず。だが、その順当さを避けるのが秋元康氏だ。『恋するフォーチュンクッキー』の次に用意したのは『ハート・エレキ』だった。フィリーソウルのあとにグループサウンズ。まったく予期できない思考回路だ。次のシングルを待つしかない。
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