横山由依、AKB48卒業を経て見せつける“存在感”
1月25日、BSテレ東のゴールデンタイムに放送された『バブるるぶ旅行社』。30年前に発売された旅行ガイド誌『るるぶ』を見ながら、当時の面影を探っていこうという、なんともテレ東ライクな番組だった。
進行するのは中山秀征。相棒として用意されたのは、『DAISUKI!』での共演でおなじみの松本明子だった。軽井沢のスキー場やタレントショップ関係者などをいくつかロケした後、所を変えて、熱海ロケから中山ヒデちゃんと合流したのは勝俣州和と横山由依だった。
横山といえば、昨年12月までAKB48に在籍。二代目総監督“ゆいはん”としてグループ全体をけん引したメンバー。今ではアイドルを卒業し、バラエティーやYouTubeでも活躍中。4月には舞台に出演する。事務所のHPでは「タレント」に分類されている。
この番組における横山の役割は、バブルの生き証人である中山と勝俣のエピソードを聞いて、バブル時に生まれ、当時をまるで知らない者として新鮮なリアクションを見せることだ。ロケ冒頭から「ピチピチギャル」というワードを聞いて二度見するなど、なかなかいい反応だ。
横山が見せるべきは新鮮なリアクションだけではない。これから芸能界で生き抜いていくために、何でも体当たりでやっていくしかない。どれだけやれるのか、その腕を視聴者とスタッフに見せることだ。番組を見進めると、気づいたことがある。それは、横山の声がやたら大きいことだ。隣には大声王の勝俣がいる。声で負けたら、これから先の仕事量にも関係してくる。
「えーー!!」
「何これー!!」
と、やたら声を張って対抗する。デシベルでは負けへんでと言わんばかりに、エンディングまで存在感を見せ続けた。ひとつ気になったのは、ゆいはんの温泉シーンがなかったこと。ヒデちゃんと勝俣のはあったのに……。もうひとつ気になったのは、ヒデちゃんがビートルズのトレーナーをずっと着ていたこと。バブルの番組なんだから、用意すべき衣装はDCブランドのスーツだったはず。ついでにいえば、ゆいはんがボディコンを着てたら最高だったのだが。
文●堀越日出夫