船木誠勝「ガチンコでやれば八百長って言われなくなる 単純にそう思ってましたね」【UWF】
――でも、それは「従来のプロレスとは違う、真剣勝負のプロフェッショナル・レスリング」が売り文句だったUWFのイメージに、反するものになってしまいましたよね。
船木 なんか、そんなんばっかでしたね。それでまた怒られて。
――だから当時の船木さんって、試合を通じて「UWFもプロレスなんだよ」という無言のアピールをしているようにも見えたんですけど。
船木 そんなつもりはなかったんですけど、盛り上げようとしたことが、裏目裏目に出てましたね。
――そして8月13日横浜アリーナの髙田戦では、開始早々、骨法仕込みの掌打(掌底)を初公開してダウンを奪って。髙田さんは立ち上がったもののフラフラ状態なのに、途中でダウンカウントを止められたことで、また物議を醸すことになるわけですけど。
船木 あれはたぶん髙田さん、わざとやったんだと思いますよ。
――わざとフラフラになってみせた、と? いわゆる“セール”で観客をハラハラさせるために?
船木 そうだと思います。ただ、0.5秒ぐらい長く寝すぎちゃったので、レフェリーが途中でカウント止めちゃったんですよ(笑)。
――そうなんですかね!?(笑)。
船木 その証拠に、最後に同じようにラッシュを仕掛けてきましたから。あの時は、実力的に髙田さんのほうが全然上だったし、スタミナもありましたしね。