2022-01-06 06:00
【BUBKA2月号】天龍源一郎がレジェンドレスラーについて語る!ミスタープロレス交龍録 第38回「蝶野正洋」
海外にいたからなのか、蝶野は相手に合わせる術は心得ている。きれいなアメリカン・プロレスの受け身を取るよ。去年の夏、トークショーをやった時に「海外から帰ってきた時に、長州さんと藤波さんのプロレスは、本来のプロレスとは違うなと思いました。リズムが急ぎ過ぎていて、何でもっと落ち着いて試合を組み立てられないのかと」なんて言っていたから、彼の中では蝶野正洋のプロレスが確立されていたんだと思うけど、それを相手に植えつけて試合を構成する力は、初対決の時には、まだなかったね。
当初は、言い方は悪いけど、アメリカのオールドタイマーがやるようなプロレスだったよ。腕や足をホールドしたり、間を取りながらやっていて、タイミングを見てフォールにいける技をちょんちょんと放つ本当のアメリカン・スタイル。大技をやるわけでもないし、ケンカキックぐらいで大人しいプロレスだったよ。だから“受けのプロレス”でいくとやりづらかったんだよ。