【BUBKA2月号】BOOK RETURN 話題の著者に直撃取材!! vol.38 ダンカン「頭の中で考えた企画って自分しか持っていない宝物なんですよね」
――ところが今やテリーさんは、 「ダンカンは、二度と現れない天才放送作家だ」と語るまでに。馬が合った、と。
ダンカン プロデューサーが求めていたものを、テリーさんも僕も破壊しようみたいな気持ちがあったと思うんですよね。たこ(八郎)さんに東大生の血を輸血したり、マムシが何千匹もいるプールを用意して泳がせたり、今やったら死刑ですよ。テリーさんの狂気もすさまじくて、あるとき僕が突然金髪にして企画会議に参加したら、放送作家予備校の若手に対して「これだよ! お前らはこういうことができないから才能がないんだ!」って叱りだすわけ。それでその日は会議をせずに、放送作家全員が髪の毛の色を染めに行くだけで終わってしまった。しかも、脱色がうまくいかなかった若手に対して、「そういうところから才能がないんだ! だからお前は面白い企画が作れないんだ!」って、また叱る(笑)。企画を考えるんじゃなくて、みんな真剣に脱色を試みるだけの時間。
――ははははは! 狂ってる!
ダンカン もう宗教ですよ。突然、テリーさんから訓示が出る。僕とテリーさんは合うもんだから、僕の企画書を見ていると、突然「あ~~ッ」ってうなり出して、演出を考え始める。そしたら俺が書いた企画書を食べ始めるんですから(笑)。