アイドルのへそ#19 「変化」の1年 48を取り巻く風の時代【BUBKA2月号】
さらに評価したい点は、選抜メンバーのみならず、非選抜メンバーにも3時間のレッスンを課し、『根も葉も~』を覚えさせたことだ。選抜と非選抜の間に温度差が生まれることを懸念していたが、運営は先手を打ち、全メンバーにハードな宿題を与えたわけだ。
この10年ぶりのAKB48単独シングルで『NHK紅白歌合戦』への出場をメンバーは期待していた。しかし、あえなく選に漏れた。だが、2020年の「なかば諦めていた落選」とは違い、各メンバーがしっかり悔しいと感じられる「前向きな落選」だった。
また、2021年に目立ったのは、メンバーのグラビア進出だ。小栗有以、下尾みう、坂口渚沙などが初水着となり、注目と喝采を浴びた。小栗は年明けに1st写真集を発売することが決まっている。柏木由紀、岡田奈々、村山彩希らが雑誌の表紙を飾ることが目立った。一度誌面に載ると、各誌の担当者の脳内へ確実にインプットされ、数カ月を置いて再登場したり、他誌の担当が「ウチにも出てほしい」とラブコールを送ったりもする。2022年につながる新展開だった。
来年のAKB48は、一発目のシングルで運命が決まるといっていい。『根も葉も~』が点で終わるのか。それとも線になるのか。それが問題だ。