【BUBKA1月号】なんてったってキヨハラ第16回「変わりつつあるなにか」
この年、武田鉄矢は最高視聴率36.7%を叩き出した月9ドラマ『101回目のプロポーズ』で、トラックの前に飛び出して「ぼくは死にましぇん!」なんて魂の絶叫。オリコン年間ランキング1位に輝いた小田和正が歌う主題歌「ラブ・ストーリーは突然に」が鳴り響くドラマ『東京ラブストーリー』では、鈴木保奈美演ずる赤名リカが「カンチ、セックスしよ!」と愛を叫び、ついでにカンチじゃなくテンタに向かって「この八百長野郎!」とSWSのリング上で叫んで解雇されたのは、元横綱・双羽黒こと北尾光司である。
そんな平成3年のプロ野球界で青い春を謳歌していたのは、23歳の清原和博だった。史上最年少の1億円プレーヤーは、“新ミスタープロ野球”らしく、長嶋茂雄が現役時代に山ごもりを行った伊豆・大仁ホテルで自主トレを始動。王貞治が24歳の年に55本塁打放ったことを意識して、50発を目標に掲げた。
21世紀のONを期待される中、昨年はときに態度が大きすぎると不評を買った背番号3は、マスコミ各社の記者へ律儀に年賀状を送ったかと思えば、「833万7000円」と書かれた一カ月分の給料明細書を記者団に公開。心機一転、笑いが絶えない明るいスーパースターの周りには常に人が集まった。
というか集まりすぎて、博多の中洲にある地元の素人娘が集まる店で遊んでいたら、ビル中の女の子がキヨマーのもとに集結してしまいやんちゃな1億円男は全部オゴってみせた。