【BUBKA1月号】短期集中連載「DIVE INTO EBICHU MUSIC」#5 杉山勝彦
11月30日に発売された「BUBKA1月号」より注目の記事をピックアップして、その一部を紹介する。
私立恵比寿中学のあの名曲は、どのように誕生したのか? 不安定な歌唱力を自称していたエビ中は、なぜ実力派ボーカリスト集団に成長したのか? 作詞・作曲・編曲家陣に話をきくことで、その正体を言語化するために始まった当連載。『仮契約のシンデレラ』『まっすぐ』など、数々の名曲を手掛けた杉山勝彦に語ってもらった。
「『仮契約のシンデレラ』はピッチの修正をほぼしていない歌が思いっきり外れていたとしても勢いがあれば使おうと きれいにしようという概念がなく、それがすごく面白かった」
先の未来を映し出す曲
――杉山さんが最初にエビ中に楽曲を提供したのは、メジャーデビュー曲の『仮契約のシンデレラ』です。新メンバーのお披露目ライブ(’21年8月29日に横浜アリーナで開催された「@JAM」)でも歌われた彼女たちの代表曲ですが、この曲はどのような経緯で制作されていったんでしょうか?
杉山 『仮契約のシンデレラ』は、コンペの情報をいただいて参加した形です。そのコンペシートには、エビ中はももクロの妹分で、インディーズ時代の多くの楽曲はヒャダインさんが担当しているということが書いてあったと思います。そこで僕はある思い込みを勝手にして、「絶対に良い曲を書いて、このコンペを取ってやる!」という気持ちで参加したことを覚えていますね。
――どんな思い込みをしたんですか?
杉山 当時は僕も若かったので、「今まで前山田さんが書いてたんだったら、どうせまたヒャダインさんが書く。一応、コンペはするけど」っていう思い込みをしていたんです。きっと出来レースなんだろって思い込んで(笑)。だったらそれを覆してやろうって思って、『仮契約のシンデレラ』を書いたんです。そんな感じで、僕の完全な勘違いから制作がスタートしたのが、『仮契約のシンデレラ』でした。
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