天龍源一郎がレジェンドレスラーについて語る!ミスタープロレス交龍録 第48回「小橋建太」
天龍源一郎は、その40年間の“腹いっぱいのプロレス人生”で様々な名レスラーと出会い、闘い、交流した。ジャイアント馬場とアントニオ猪木の2 人にピンフォールでの勝利を収めた唯一の日本人レスラーであり、ミスタープロレスとまで称された天龍。そんな天龍だからこそ語れるレジェンドレスラーたちとの濃厚エピソードを大公開しよう!
思わぬ入院、手術という事態になり、ブブカの読者の皆さんにもご心配をかけていると思いますが、こうして連載も続けることができますので「天龍源一郎は大丈夫です!」と、まず挨拶させていただきます。
ここ最近、以前より歩きにくくなっていたので検査入院したんですが、頸椎の神経が触っていて、そこから下に行く神経が鈍くなってしまっていたので、触っている部分の骨を削る手術をしました。でも1度傷ついてしまった神経は、なかなか元に戻らないから、もう1回、「これから心配がないように」という手術をする予定になっているんですよ。
ここ何年間か、入院することが多くなってしまったけど、闘病で思い出されるのは小橋建太。腎臓がんになりながら、1年半かけて復帰した精神力の強さっていうのは前から持っている男でしたよ。だってプロレスラーになるのにも、最初は書類選考で落とされて、コネを使って会場に来て入門を許されて、でも連絡が来ないからって自分から全日本の事務所に電話して、上京して、それで合宿所に入って……自分で自分の道を切り拓いてきたわけだからね。
最近、小橋との間で笑い話になっているのはバット事件……全日本プロレスを辞めてSWSに行った頃、小橋を殴りにバットを持って世田谷区砧の当時の合宿所に殴り込みをかけた事件ですよ。
今は笑い話でも、あの時は、本当にぶち食らわせてやろうと思って行ったんだよ。ジャンボ(鶴田)とか、三沢(光晴)あたりにどうたらこうたら言われるんだったら「ナニ言ってんだ!」で終わったかもしれないけど、まだ下っ端だった小橋がどうのこうのと言っているって聞いてブチ切れたのよ。ブチ切れたまま合宿所に行ったから、多分、本当にぶん殴って、警察沙汰になっていたかもしれないね(苦笑)。そうしたら見たことがない新弟子が出てきたから「小橋いるか?」って言ったら「いません」って返事したから「ホントにいないのか、この野郎!」って。でも「いません」って言うから「いないなら、しょうがねぇな」って、そいつに小遣いあげて帰ってきたんだよ。その新弟子は浅子覚だったよ(笑)。
まあ、今にして思えば、当時の小橋は馬場さんの付き人だったし、全日本が大好きなハタチそこそこ(実際には23歳)の真っすぐなアンチャンだったから、辞めていった天龍に対して、思うところがあったんだろうね。
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