佐久間宣行Pが今のアイドル業界であえて火中の栗を拾ったワケ~吉田豪インタビュー
――ハングリーさがそこまでないから。
佐久間宣行 そう。そのわりに曲とかは一級だし衣装も坂道みたいなのがきちゃったなっていう、その感じがあったのが、もう一回そのなかの5人だけデビューさせてプロデューサーを佐久間がやりますってなったらまた同じことになるんじゃないかなと思って。だから、まずはそのロードマップというかドキュメントを撮って、あの子たち自身の人間性が見えたらちょっと応援されるんじゃないか、もしくは俺じゃないプロデューサーが見つかったりするんじゃないかっていうのもあって。
――とりあえずカメラを回してみて。
佐久間宣行 YouTubeを回し始めたら……あの5人が「デビューできるって聞いたから来ました」ってぐらいの感じだったんで、それは中学生とかならわかるけど、この年齢でもう一回、エンタメビジネスに20代で挑むんだとしたらちょっと覚悟が足りなくないかなって。『青春高校』が始まったのって4年ぐらい前ですけど、そのあいだにも状況や事情は変わったと思っていて。個人的にはこの4年で特に自己プロデュースができる子じゃないと売れないっていうのがさらに増したと思ってるから、4年前と同じ意識だと他の人に太刀打ちできないんじゃないかっていうのがあって、それを何回も説いたっていう感じですね、カメラが回ってるときと回ってないときと。
――あまり追い込まないようにしながら。
佐久間宣行 うん、メンタル壊れるとあれだし、もともとあの子たちがやりたいって言ってなんにもやってなかったわけじゃなくて、デビューさせようってした流れはたしかにあって。あの子たちもその流れに乗ったから、一概にあの子たちのやる気がどうこうってわけじゃないから。俺が引き受けた時点ではどっちもしょうがない状態に陥ってたんだけど。
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