番長キャラじゃない西武時代のものすんごい清原和博を大いに語ろう!!

7月21日発売『キヨハラに会いたくて 限りなく透明に近いライオンズブルー』(白夜書房)より

大きな分岐点となった運命のドラフト

――そんな高校時代からアイドル的人気があった清原がプロ野球の世界に入るわけですが、いきなり悲劇のスタートになりました。

コンバットREC あのドラフトはすごい辛かった。俺の大好きな王さんと大好きな清原が揉めてるっていうのは……。まあ、必然的にみんな清原に同情するから、王・桑田組が超ヒールになっちゃって。王さんも監督になってからは結構叩かれてたんですけど、あのドラフトがとどめになっちゃった。日本中からバッシングされてるのはつらかったですね。

伊賀大介 「ピッチャー鹿取」しか言わないみたいなこと言われてた(笑)。

コンバットREC そうそう。実際、鹿取はよく頑張りましたけど、当時の感覚でも超ブラック企業でしたよね(笑)。でも、そういうチームだからこそ王さんが桑田を欲しがったのもわかるんですよね。当時のジャイアンツはピッチャーに困ってたから。わかるにはわかるんだけど、それにしてもなあっていう。だから僕も気持ち的には清原寄りでした。さすがに酷いだろって。

――当時の空気感として、清原が巨人に行きたがってるっていうのは周知の事実だったんですか?

コンバットREC 子供の頃から巨人ファンで、寝る時は背番号3か背番号1のパジャマで寝てたみたいな逸話がよく出てたんで。だからドラフトの前は日本中が清原がジャイアンツに入るのを願っていたみたいな状態でした。それに桑田は早稲田進学で固まってるってのを、みんな信じてたんで。江川卓のドラフト以来、またジャイアンツがやらかしたっていう感じでしたよ。必然的に桑田はプロ入り前から大ヒールになって、ジャイアンツファンですらヤジを飛ばしてました。ただ、それでも全然折れないし、動じないのが桑田。

中溝康隆 桑田の肝っ玉はすごいですよ。ドラフト直後に早稲田をやめて巨人入りが決まった時も「嘘ついたと思うなら、そう思ってもらって結構です」みたいな。大人たちに囲まれてあれ言える? っていうのは、やっぱり桑田は桑田でたいしたタマだなって。

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