プロ野球・ペナント前半振り返り豪速球座談会…千葉ロッテマリーンズ佐々木朗希“完全試合”ほか
――佐々木が時代を変えていくように、金田・稲尾の時代から今の野球に近づいていった転換期もたしかにどこかであったんでしょうね。それにしても、3人の佐々木朗希に対する反応はちょっと意外でした。「村田(修一)さんのゲッツーの様式美」みたいなところに野球の面白みを感じる部分があると思っていたので、真逆の存在である佐々木朗希に対して、そこまで盛り上がっていないんじゃないかって、勝手に解釈していたんです。
中溝 野球の書き手としては難しい時代になってきたなっていうのは感じますよ。佐々木朗希と大谷翔平はプレーを見れば異次元さがすぐ伝わるので、活字で遊ぶ死亡遊戯臭がまったくしない選手なので。
生田 たしかにスポーツ新聞の記者の中でも、誰も想像もつかないような2週連続パーフェクトピッチングの後、白井と揉めた時に「よし!俺たちの出番だ」「やっと我々の理解できることが起きてるぞ」みたいな安堵感はありました(笑)。そのぐらい遠くにいっちゃってる選手。
中溝 俺が京セラで白井さんと佐々木朗希のアレを見てた時に思い出したのが、2012年の日本シリーズで阿部(慎之助)が澤村(拓一)をぶっ叩いた中大ゲンコツ事件。実はあれから今年で10周年なんですけど、もうあの文脈は通用しないのかも。
生田 あの時は「さすが阿部慎之助」みたいな論調でしたもんね。「澤村に喝を入れて、見事に勝たせた」って。
――あの時は賞賛されて、今回はパワハラ扱いされている。
中溝 ちなみにひと昔前のナゴヤ球場の横断幕は「鉄拳制裁星野」でした(笑)。
伊賀 あったあった! 長い横断幕(笑)。
――令和では考えられないですね(笑)。
伊賀 とりあえず、今年のオールスターと来年のWBCで投げてほしいっすね。
生田 WBCで大谷・朗希コンビが見られるかもしれない。
伊賀 それはヤバい!
中溝 あと、佐々木朗希にはメジャーで20勝、サイヤング賞を期待したいですね。夢を見るっていうか、普通にいけそうなのが恐ろしい。
生田 佐々木朗希という男は、漫画みたいな展開を想像したときにそれを現実で成し遂げる男だと思うので、いずれは地球一のピッチャーになってくれると思います。
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取材・文/高目満貫
伊賀大介=いが・だいすけ|1977年、東京都生まれ。22歳でスタイリストとしての活動を開始。映画『ジョゼと虎と魚たち』『モテキ』『バクマン。』『ハード・コア』『おおかみこどもの雨と雪』『宮本から君へ』などの作品を始め、演劇、広告、ミュージシャンなど幅広く活動中。また、音楽や映画、印刷物にも造詣が深いことでも知られる。WEB連載『文春野球コラム ペナントレース2020』の巨人担当としてコラムの執筆も行っていた。
中溝康隆=なかみぞ・やすたか(プロ野球死亡遊戯)|1979年、埼玉県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒。ライター兼デザイナー。2010年10月より開設したブログ『プロ野球死亡遊戯』は現役選手の間でも話題に。『文春野球コラムペナントレース2017』では巨人担当として初代日本一に輝いた。ベストコラム集『プロ野球死亡遊戯』(文春文庫)、『原辰徳に憧れて-ビッグベイビーズのタツノリ30年愛-』(白夜書房)など著書多数。『プロ野球新世紀末ブルース 平成プロ野球死亡遊戯』(ちくま文庫)が好評発売中!
生田登=いくた・のぼる(某スポーツ紙記者)|某スポーツ紙記者。長崎県佐世保市出身。44歳。どんな状況でも前向きにマウンドへ向かう鍵谷陽平投手のような男になりたいと願う日々。好きなプロレスラーはダスティ・ローデス。
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