2022-05-05 06:00

マカロニえんぴつ・はっとり「『トゥルットゥール』を担当してる方、誰ですか?」<私立恵比寿中学の音楽のすべて>

エビ中の佇まい

――タイトルが『愛のレンタル』で、歌詞には〈愛の貸し借り〉というフレーズがあったり、女性アイドルグループの楽曲としては刺激的だなと思います。メンバーの真山りかさんは当初、「『愛のレンタル』? 愛って貸し借りするものなの?」という思いを巡らせたそうです。

はっとり 本当は、そうであってはいけないんですけどね。そもそもは、無償で与え合うものが愛の大きな形だと思うんですけど、だからこのタイトルからはちょっとした矛盾を感じるんですよ。愛という無償のものに、レンタルという言葉がつながっている。でも、愛ってある種の契約に近い面もあるじゃないですか。愛が相手を縛る要因になったり、利害関係にも近いというか、そこに愛の違和感がある。でも、僕はものすごく気をつけていないと、普通はそういう感覚で愛を求めたり、与えたりしてしまいがちだなと思うんですよ。「あれだけ尽くしたのにな」って、ぽろっと愚痴が出るときってあるじゃないですか。その時点で、もうレンタル感覚なんですよね。「貸してんだから返してよ」、「与えてんだからちょうだいよ」っていう。僕は、そういう愛の側面をリアルとして描きたかったっていう感覚はあります。

――それをアイドルグループのエビ中が歌うことで、非常に刺さるものがある楽曲になっているという。

はっとり エビ中だったらありかなって、そんな感じがしたんですよ。ほかの曲を聴いても「アイドルがこれ歌うんだ」みたいな曲があって、上辺ではない感じがしたんですね。服や皮膚でなく、骨って感じがしたんです。真髄を歌おうとしてる人たちだなっていうか。過去に関わったソングライターの方々が、そういうふうにエビ中を育てていったという見方もできるんですけど、そもそも本人たちに似合っていないと、そういった佇まいにはなりませんから。だから、きっとそういう真髄を歌おうとすることが似合うグループなんだろうなって。そう感じたので、あえてアイドルっぽくない、ちょっとドロッとした部分、『曇天』のような感情のちょっと醜い部分だったり、ずるい部分だったり、そういうものをマカロニえんぴつで曲を書くときと同じように書いても、これはハマるだろうと。その上で、化学反応が起きてくれるだろうと思ったので、ちょっと醜い部分っていうのは意識しましたね。

――YouTubeの公式チャンネルでは、『愛のレンタル』のライブ映像がアップされています。

はっとり 観ました。歌にばっかり圧倒されてましたけど、そうか踊りながらやってんだってことで、あらためてすごいなと思いましたね。みなさん、常に動いてるじゃないですか。それでピッチがすごく安定してたので。あとは、あの「トゥルットゥール」を担当してる方、誰ですか? 「トゥルットゥール」の人! すっごくいい顔で歌う人!

――中山莉子さんですね。

はっとり 中山さん! 推しですね、僕。あの「トゥルットゥール」がすっごい良かったんですよ。俺と近いタイプの顔で訴えて歌うタイプのシンガーで、すっごく好感が持てました。涼しい顔なんてしないんですよ。声を張るときは、ぐわっと眉間にシワが寄るんですよ。俺と一緒なんですよ。俺、自分で『愛のレンタル』を歌うときも、「トゥルットゥール」は中山さんを意識してますから。そこで一番気合い入れるぞっていう。生半可な「トゥルットゥール」をしたら、ラスサビが全部ダメになると思って歌っています。

――インタビューの続きは発売中の「BUBKA6月号」で!

取材・文/大久保和則

はっとり|1993年6月29日生まれ、山梨県出身。メンバー全員が音大出身の次世代ロックバンド・マカロニえんぴつのギター&ボーカル。デジタルシングル『星が泳ぐ』を配信リリース中。さらに、全国ライブツアー「マカロックツアーvol.13 ~なんたって10周年ツアーだゼ? 9公演追加しました篇~」の開催が決定している。また、過去最大スケールとなるさいたまスーパーアリーナ2デイズを含む、全国14都市、19公演にて開催予定のツアー「マカロックツアーvol.14 ~10周年締めくくり秋・冬ツアー☆飽きがくる程そばにいて篇~」も実施予定。

「BUBKA6月号」コラムパック
「BUBKA6月号」コラムパック

Amazon Kindle

楽天Kobo

Apple Books(Mac または iOS デバイスのみ)

Google Play

紀伊國屋Kinoppy

BOOK☆WALKER

honto

セブンネットショッピング

DMM

ebookjapan

ブックパス

Reader Store

COCORO BOOKS

コミックシーモア

ブックライブ

dブック

ヨドバシ.com

その他、電子書籍サイトにて配信!

Twitterでシェア

関連記事

BUBKA RANKING17:30更新

  1. 宮戸優光「前田さんとの関係が、第三者の焚きつけのようなかたちで壊されてしまったのは、悲しいことですよ」【UWF】
  2. 「僕が見たかった青空」今井優希、ギャルマインド のすゝめ
  3. 【BUBKA2月号】栗栖正伸、イス大王が語る遅咲きヒールとしての苦節50年
  4. R-指定(Creepy Nuts)が語るスチャダラパーの時代
  5. 乃木坂46林瑠奈さんの飛躍の根底にある“2つの強み”
  6. 吉田豪「What’s 豪ing on」Vol.10 岸田繁、すべての音は泥団子イズムに通ず
  7. 吉田豪「What’s 豪ing on」Vol.9 坂本慎太郎、ブレイクしたくない 好きな人に届いているいまがベスト
  8. 吉田豪新連載「what’s 豪ing on」Vol.2 向井秀徳
  9. 乃木坂46掛橋沙耶香×林瑠奈「ちょっと抜けてるところはありますけど(笑)」
  10. いとうせいこう×R-指定、超令和の日本語ラップ大革命
  1. 日向坂46 松田好花が深夜に自爆!オードリー若林との記念写真がピンボケに終わるも「カメラのカネムラ」のおかげで無事解決
  2. 「松田もだって36……」オードリー若林の年齢イジりに日向坂46松田好花「おばさんイジりは良くない」と大激怒!?
  3. 日向坂46 松田好花がオードリー若林との夢の共演の「裏側」河田陽菜と埼玉でネタ探しするほど追い詰められた一週間
  4. 日向坂46小坂菜緒『EX大衆』リニューアル号表紙を飾る
  5. 乃木坂46の37thシングル『歩道橋』センターは、4期生の遠藤さくら!音源の配信も決定!
  6. 日向坂46の松田好花が撮るメンバー写真が有能すぎる!“カメラガチ勢”の金村美玖との撮り合いが白熱化⁉
  7. 齋藤飛鳥曰く「覚悟が決まると最強」!23歳になった乃木坂46のエース・遠藤さくらが放つ“あざとさ”と“か弱さ”と“輝かしさ”!
  8. 菅井友香、祝!運転免許取得「一人旅にも挑戦してみたい」キッチンカーへの憧れも
  9. 日向坂46と二人三脚で歩んできたオードリー若林「自分の目利きが間違っていた」と、松田好花をガチ分析
  10. 日向坂46×ラジオ…収録現場に密着『BRODY8月号』表紙&特集解禁